報われる保証のない戦いの中で「心の支え」になるものとは… 張本智和、アジア覇者が強行日程でTリーグに出場し続ける理由
アジア卓球選手権で、日本勢としては50年ぶりとなる優勝を果たした日本卓球界のエース、張本智和。悲願の五輪金メダルに向け、国際試合を転戦して腕を磨き続ける一方で、Tリーグへの出場も可能な限り続けている。その理由とは
IBF世界ミニマム級王者、WBA世界ライトフライ級スーパー王者を経験し、現在WBA世界フライ級2位の京口紘人選手が、今月11日に韓国で開催される『Treasure Boxing 6 in Paradise City』に参戦。かつてミニマム級で拳を交えた(京口選手が判定勝利)現IBF世界フライ級9位のビンス・パラス選手(フィリピン)と、フライ級10回戦に臨みます。フライ級での世界王座を獲得し三階級制覇を狙う京口選手が、試合前の心境を語ってくれました。
──今回ビンス・パラス戦が決定した経緯を教えてください。
京口:ビンス選手が仮に世界ランキングに入ってなければ断っていました、確実に。世界ランクにも入っていて、また日本人選手にもしっかり勝ってきたキャリアがあります。(2018年に)僕と試合してからもキャリアを積んできているというのもあって、「断る理由はないかな」と思い、試合を決めました。
──今回は韓国での試合となりますが、初めてですか? 京口選手は国際試合が多い印象です。
京口:はい、プライベートも含めて初めてです。タイでのノンタイトルを合わせれば、タイ、マカオ、アメリカ、メキシコと、いい経験をさせてもらってますね。楽しいですよ、海外での試合は。経験って意味では、やっぱり国内じゃ絶対味わえない経験、手ごたえがありますね。再戦という意味でも新しいことづくしですね。
──今おっしゃたとおりリマッチは初かと思いますが、心境はいかがですか?
京口:アマチュアの時には結構経験していますけどね。相手にとってはリベンジマッチになるので、すごく気持ちを作って挑んでくるだろうなとは思いますが、しっかり返り討ちにしたいなと思っています。
──そのビンス・パラス選手について、現在どんな印象を持っているか教えてください。また、前回対戦した時と変わっていると思う部分はありますか?
京口:戦績通り、パンチもある選手ですしパワーもあって、勝負強さのある選手だな、という印象です。前回とはガラッとは変わっていないと思いますけど、前回のミニマム階級より2階級上のフライ級での再戦なので、その点ではしっかり警戒して戦おうかなと思っています。自分もそれなりのキャリアを積んできていると自負していますし、ビンス選手との前戦は、自分にとってもミニマム級での最後の試合で、すごく減量の影響が出てしまって、足がちょっと痺れるようなこともある試合だったので、その時よりはもっといいパフォーマンスを出せるんじゃないかなと思っています。
──U-NEXT格闘技公式YouTubeチャンネルで細川バレンタインさんと対談した際、相手の「打たれ強さ」に言及していましたね。改めて教えていただけますか?
京口:はい、前戦の時に「打たれ強いな」と思いました。10ラウンドくらいでしたかね、一度チャンスが来たんです、相手が棒立ちになって。そこで結構まとめたのですけど、しっかり打ち返して、リカバリーをしてきたので、「あ、タフだな」と。僕の右の打ち終わりに相手の左フックが側頭部をかすって、僕はプロになって初のダウンもしちゃったのですけど、わからないタイミングで、独特のテンポで飛んできたフックだったから効いてしまったんです。だからそういう独特のテンポ、つまり「彼にとってのいいタイミング」にすごく警戒をしています。
──フライ級3戦目となりますが、この階級にはすっかり慣れましたか?
京口:前回もKO勝利できて(昨年9月、ジャーベン・ママ戦)、だいぶアジャストしてきてるんじゃないかなと思います。体つきも変わってきたかなと思っていますし、階級を上げたことによる「いい面」がついてきていると思っています。スピードや、機敏さについてはミニマム級の時と比べて(体重が増える分)落ちたというのはあると思いますけど、 パワーは格段についたと思いますし、一番は耐久力で、ミニマムの時と比べて大きく変わったところはそこだと思います。減量に関しては、ライトフライ級から1.9キロ分楽になったような感じで、体重を気にしなくなりました。(ミニマム級やライトフライ級で戦っていた頃と比べると)精神年齢も上がってきているから、当時の自分を見たら「子供やな」と思うんです。(だから階級だけで当時の自分と単純比較するのは)難しいです。あとはプライベートの部分で、結婚して環境が変わったので、怪我なく(ボクサー)人生を終えたいなって思いますよね。
──現時点ではフライ級のベルトを獲ることが何よりの目標でしょうか?
京口:そうです。もちろんベルトを巻いた後に防衛だとか新しい目標が生まれるとは思いますが、自分の中で、世界のベルトをもう一度巻くと言うことは大きいです。だから自分が世界のベルトをまた巻けるという期待をしてもらえるようなパフォーマンスをすることが、今回の試合の課題だと思っています。
──当然勝利を見据えているとして、さらにどのような勝ち方をしたいと思いますか?
京口:僕にとってはここがゴールではなく、(三階級制覇に)繋げるためのステップアップとしての試合なので、「いい内容で勝たないとダメだ」と課せられている自覚があります。理想的なのはKO勝利ですが、ざっくり言うと、完封したいですね。判定であっても明確に勝利をしている、という。あとはシンプルに、ボクシングの知識がないような方が見ても純粋に「この試合おもしろいな」って思える試合をしたい、これはデビューした頃からずっと思っているので、そういう試合をしたいです。
──U-NEXTのライブ配信を通して応援するファンの皆さんにメッセージをお願いします。
京口:(U-NEXTのユーザーの中には)ボクシングを見たことのない方も多分いると思いますが、この試合を見てボクシングってこんな素晴らしいものなんだとか、純粋に楽しんでもらいたいなっていう思いがあるので、それぞれ楽しみに見てもらえたらと思います。皆さん応援よろしくお願いします。
2024年2024年5月11日(土)15時試合開始
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