報われる保証のない戦いの中で「心の支え」になるものとは… 張本智和、アジア覇者が強行日程でTリーグに出場し続ける理由
アジア卓球選手権で、日本勢としては50年ぶりとなる優勝を果たした日本卓球界のエース、張本智和。悲願の五輪金メダルに向け、国際試合を転戦して腕を磨き続ける一方で、Tリーグへの出場も可能な限り続けている。その理由とは
2021年からバレーボール男子日本代表の主将を任されている石川祐希選手は、日本バレー史上、最高の逸材とも言われる絶対的なエースです。5月17日に行われた会見では、2024−2025年シーズンからイタリア1部リーグ・セリエA王者のペルージャに移籍することが発表されたばかり。国内からのオファーも数多くあった中で「世界最高峰のイタリアリーグの中で、世界一のプレイヤーになる目標を立てている限りは貫きたい」と、明快、かつ強い信念を口にしました。
そんな石川選手が、6月4日から始まるネーションズリーグ第2予選から熱戦に参加します。パリオリンピックの前哨戦ともいえる大会を前に、意気込みや、その先にあるオリンピックへの思いを語ってくれました。
──パリ五輪に向けて代表シーズンが始まりましたが、今の心境はいかがですか?
石川:ひとつの節目の大会になるので、しっかり準備していきたいと思います。
──やはり今年はパリ五輪があるから、少し気持ちが違うんでしょうか?
石川:今年は違うと思いますね。ここ(パリオリンピック)をひとつ目標においてきたので、もう間違いなく違います。
──いろいろと懸けるものになると。
石川:そうですね。何をっていうことは特になくて、自分の持っているすべてをパリオリンピックにかけますし、結果をつかみたいと思います。
──レギュラーシーズン6位でプレーオフに進んで、最終的には3位という結果でしたが、どうでしたか?
石川:最後に勝って3位で終わったのは良かったですけど、嬉しさはあんまりなくて、目標としていた決勝に届かなかったという悔しい思いの方が強いです。
──シーズン前には優勝&MVPということも言っていましたが、昨シーズンは4位、3位でした。足りなかったものはありますか。
石川:最後1点を取りきれなかったので、大事な時に1点を取れる選手にならなければいけないなというふうには感じてます。
──そのために必要なことは(成長するべき)ことはなんでしょう。
石川:どこが成長したら1点が取れるかというのは数えきれないほどあるので、1点を取って、それを経験にするとか自信をつけるしかないので、まずは準決勝とか、そういう舞台に立つことしかないなと思います。結果を出して成長するだけだなと。
──大きい舞台を経験することが大事ということですね。
石川:間違いないですね。
──常々「世界一のプレーヤーになる」とおっしゃっていますが、何合目まで来ている感覚がありますか。
石川:目標でいうと7・8割くらいかな。でもイタリアリーグで優勝するとか、チャンピオンズリーグで優勝するという目標は目の前にあると思っています。
──チームメイトには(マテイ・)カジースキもいましたが、参考になったことはありましたか?
石川:あの年(39歳)であれだけ動けるのはやっぱりすごいですし、大事なところで彼の力は頼りになりました。トレント(トレンティーノ・バレー)の時とポジションが変わったので、彼にかかるストレスはたぶん増えたので、良くないところというか、トップ選手でも悪いところがあると思ったので、そこは逆に勉強になったというか。名のある選手でも悪い時はあるし、そういうことも間近で見たので、学びになりました。
──昨年のネーションズリーグでは3位でした。自信になりましたか?
石川:そうですね。うれしかったですし、昨シーズンは決してメダルを目標とは言ってなくて、ベスト4に入ることを目標としていて。準決勝で負けてメダルを取ったので、自分たちの目指していたとこよりもいい成績を残すことができたので、非常にうれしかったです。
──パリ五輪予選(OQT)では、最初はかなり苦戦していましたが、プレッシャーがあったんでしょうか。
石川:プレッシャーはないと言ったら嘘になりますけど、それよりも腰のケガがあったので、そっちの不安要素はありました。
──小野寺(太志)選手とは「何かが変。けどその原因は分からない」と言っていましたが。
石川:試合前日には痛みゼロになったのに、パフォーマンスが上がってこなくて。雰囲気とかは今までの僕の通りですけど、パフォーマンスはいつも通りの僕じゃなかったので、たぶんみんな違和感を感じてたんじゃないかなと。試合が進むにつれて上げていける自信はあったので、最後は大丈夫だなと。
──序盤、キャプテンは普段声を掛ける方ですけど、(けがを通して)声をかけにくいようなことはありましたか?
石川:そんなにはないですね。そこは変わらず、むしろみんなも気を使ってくれてたのか、「祐希は上がってくるから大丈夫」みたいな感じだったので、そこは良かったかなと思います。
──自力でのオリンピック出場権には、やはり特別なものはありましたか。
石川:安心したというか。オリンピックの切符を取れていたから、今ここで取材を受けていられます。ちょっと休めたからオリンピックで勝てるわけではないので、シビアに考えなければいけないなというふうに思ってますが。
──少しは休めているのですね。
石川:そうですね。少しは気持ちには余裕があるので、2週目から合流になりますけど、そこまでにしっかり調整して万全な状態を作らないといけないと思ってます。
──東京五輪から約3年。日本代表がここまで強くなった要因はなんでしょう。
石川:海外経験する選手が増えてるっていうのもそうだし、僕自身も海外で経験して、その経験の質も上がっているというか。東京オリンピック終わってから西田(有志)選手だったり、関田(誠大)選手だったり、今は宮浦(健人)選手、甲斐(優斗)選手も含めて海外に行っている選手も増えているので、強くなった要因と個人的に思ってます。
──関田さんは集大成だと言っていましたが。
石川:本当に集大成だと思いますし、今までの集大成を出す場かなと思ってます。
オリンピックという特別な大会もあるので、そこでパフォーマンスが出せるように準備したいですね。今年のオリンピックを最後にする選手もいるかもしれないので、ずっとやってきた選手たちと臨むのも最後になる可能性もあるので、そういう意味では集大成かなと思います。
本当に集大成だと思いますし、今までの集大成を出す場かなと思ってます。
オリンピックという特別な大会もあるので、そこでパフォーマンスが出せるように準備したいですね。今28歳で関田選手が30歳で、僕はまだまだやるつもりではいますけど、山内(晶大)選手とか、また今オランダに深津(旭弘)選手は36歳だったりとか、このオリンピックを最後にする選手もいるかもしれないので、ずっと8年間やってきた選手達と臨むのも最後になる可能性もあるというだけの話なんですけど、そういった意味では集大成かなと思います。
──ファンの方もメダルを期待していると思います。
石川:メダル獲得を目標にしてます。
──パリ五輪への切符はつかんでいますが、ネーションズリーグはどういう位置づけですか。
石川:パリオリンピック前の最後の公式戦なので、メダル争いをできる経験を積んでいくのは日本チームにとっては非常に大きな経験です。他の強豪国はメダルを懸けた戦いをたくさんやっていると思うんですけど、僕たちは去年のネーションズリーグしかできてなくて経験値が少ないと思うので、ネーションズリーグでその経験値を少しでも高めたいです。去年3位だったのでそれ以上の目標、金か銀かになるんですけど、そういう戦いができれば必ずパリオリンピックにもつながってくるので、それを目標にネーションズリーグは戦っていきます。
──ありがとうございます。
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