1000人と婚活したライターが厳選!4つの韓ドラ時代劇で学ぶ愛のカタチ
シェア

1000人と婚活したライターが厳選!4つの韓ドラ時代劇で学ぶ愛のカタチ

2025.05.16 00:00

この記事に関する写真(8枚)

  • 雲が描いた月明り
  • 『雲が描いた月明り』
  • 『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』
  • 麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~
  • 赤い袖先

Edited by

35歳から怒涛の婚活を繰り広げ、約1,000人の男性と対面して、39歳最後の日に(なんとか)入籍したライター・編集者・エッセイストのかわむらあみりです。現在、13歳年下の夫と愛娘、そして元保護犬のでっかいポメラニアンとともに暮らしています。

今回は、韓国ドラマの“時代劇”を厳選。現代とは違う設定、韓国の時代劇という特殊な世界観ながら、「いつだって恋する気持ちは同じ!」ということで、韓ドラ時代劇のラブストーリーをお届けします!もしこのコラムでご興味を持ちましたら、ぜひ鑑賞してみてくださいね。

①『雲が描いた月明り』(2016年)

雲が描いた月明り
Licensed by KBS Media Ltd. © Love in Moonlight SPC All rights reserved

ツンデレ皇太子と男装ヒロインが繰り広げる宮廷ラブコメディ。ホン・サムノムことホン・ラオン(キム・ユジョン)は、幼い頃から男装し、借金返済のために恋愛相談や恋文の代筆といった仕事を請け負い、生計を立てていた。ある日、代筆を依頼されていた男性から、自分の代わりになって恋文の相手に会ってほしいと相談され、しぶしぶ引き受けることにしたラオン。そしてどんな女性かと待っていたら、現れたのは一国の世子(セジャ)イ・ヨン(パク・ボゴム)だった。

そもそも恋文の相手を詳しく知らなかったラオンは、男性に成り代わったまま、話を進めようとする。実は、イ・ヨンの妹ミョンウン王女(チョン・ヘソン)に恋文を送っていたが、妹に恋文を送る男の正体を突き止めるため、兄として恋文を出した相手の前に姿を現していたのだった。その後、借金取りに売られて内官試験を受けたラオンは、ヨンとまさかの再会。お互いの素性を知らないままに、距離を縮めていくふたりだったが……。

ハードルが高い恋は、相手の強い気持ちを後押しに突き進む勇気が重要

『雲が描いた月明り』
Licensed by KBS Media Ltd. © Love in Moonlight SPC All rights reserved

6月に配信される最新作『グッドボーイ』では元ボクシング金メダリストの警察官役に、春に配信された『おつかれさま』では家族を愛する父親役となり、今後もさらに活躍するであろうパク・ボゴム。

個人的には、コン・ユと共演した映画『SEOBOK/ソボク』(2021年)でのクローン役も印象深かったのだが、この『雲が描いた月明かり』のキャスト数人がチームで参加した『青春MT~Re:メンバーアゲイン~』(2022年)や、『My name is ガブリエル』(2024年)などバラエティ番組で見せる飾り気のないパク・ボゴムも、またいい顔をしている。

そんな出演作品が途切れないパク・ボゴムにとって、本作は初めての時代劇にして初主演作。世子ヨン役でKBS演技大賞の男性最優秀賞を受賞するなど、本作が代表作のひとつとなった。ストーリーでは、子役から活動しているキム・ユジョン演じる男装ヒロインのラオンと、世子ヨンとの恋の行方が描かれる。

人の恋心を筆にしたためる仕事で、恋愛専門家ともいえる役割をしていたラオンだが、自身の恋となると右往左往してしまうのは“恋愛あるある”ともいえるだろう。他人の恋愛相談にはあれやこれやと的確なアドバイスができても、いざ自分の身に起こる恋のアレコレにはもたもたしてしまう姿は実に人間味があるものだ。

もともと依頼者の男性に代わって恋文の相手に会おうとし、男性のヨンが現れたことで、男性同士の恋なのかと勘違いするラオン。ワケあって男性として育ち、そのまま男性として宮中に来たラオンとヨンの禁断の恋がどう進んでいくのか、ハラハラさせられる展開もある。

現実の恋でも、このように越えなくてはいけないハードルがいくつもある場合、お互いの“気持ち”だけがそれを乗り越える原動力になるはずだ。とくに、地位と権力を持つ側が、どれだけ自分の味方になってくれるのかは重要なところ。そうでなければ立場も弱いワケあり側としては、立ち行かない。ゆえにハードルの高い恋に足を踏み入れるなら、相手の揺るがない強い気持ちを後押しにして、突き進む勇気が重要だ。

②『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』(2016年)

『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』
©2016 Universal Studios, Barami bunda. Inc., and YG Entertainment Inc.

8人の皇子と、タイムスリップした女性のロマンチック時代劇。ある日、化粧品販売員のコ・ハジン(IU)は、湖に落ちた子どもを助けようとして溺れてしまい、目覚めるとそこは高麗時代だった。現代に生まれたはずが高麗時代にタイムスリップしており、まるで環境の違う周囲に混乱しながらも、ハジンの魂はヘ・スという女性の体に乗り移り、高麗の皇室で生活することとなる。

8人の個性豊かで見目麗しい皇子たちと触れ合うなか、最初に手を差し伸べてくれた優しい第8皇子ワン・ウク(カン・ハヌル)に惹かれながらも、顔と心に傷を負ったミステリアスな第4皇子ワン・ソ(イ・ジュンギ)に何度も助けられ、ヘ・スはクールに見えたワン・ソの本当の人柄を知っていく。だんだんとふたりの気持ちが響き合っていくものの、ワン・ソが後の第4代皇帝光宗(クァンジョン)だとわかり、このまま彼に恋をしていいのか戸惑うヘ・ス。はたして、彼女は歴史を変えてしまうのか……。

恋愛で迷ったら、会いたい人は誰か、シンプルに思い浮かべる

麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~
©2016 Universal Studios, Barami bunda. Inc., and YG Entertainment Inc.

『悪の花』(2020年)などのイ・ジュンギ、『インサイダー』(2022年)などのカン・ハヌル、『まぶしくて ―私たちの輝く時間―』(2019年)などのナム・ジュヒョクをはじめホン・ジョンヒョン、ジス、ベクヒョン(EXO)といった華やかなキャストによる皇子がずらり。ファンタジーならではのタイムスリップ設定ながら、イケメン皇子たちや豪華絢爛な衣装や宮廷を見ているだけでも、うっとりできる世界観だ。

また、日本でも是枝裕和監督の映画『ベイビー・ブローカー』(2022年)でより知られるようになったシンガーソングライターで女優のIUによる熱演が光る。しかし、なんといっても、イ・ジュンギの佇まいが圧巻で、ヘ・スに想いを寄せ「私の物」「私の人」と呼ぶワン・ソの切ない恋に没入してしまう。そんなときめきだらけの王宮ドラマとあって、現実に置き換えるとしてもちょっとドリーミーな設定ながら、もしも魅力的な男性たちが目の前に現れたら……と仮定してみる。

さすがにドラマのようにイケメンばかりが目の前に現れることはめったに無いが、柔和なタイプのアノ人と、ヤンチャな感じのするコノ人、という具合にタイプの異なる異性に心が揺れることはあるかもしれない。

本作では、ヘ・スの本命であるワン・ソに想いが通じず空回りするシーンもあるのだが、現実でも恋の登場人物が多ければ多いほど、交通整理はややこしい。悩んだり考えすぎたりしたときは、一度、心をまっさらにしてみるのはどうか。シンプルに心に浮かんだ会いたい人、そばにいて欲しい人が、一番の思い人に違いない。

③『赤い袖先』(2021年)

赤い袖先
©2021MBC

王と宮女が織りなす歴史ラブロマンス。没落した一族の娘で、見習い宮女のソン・ドギム(イ・セヨン)は、宮廷に仕える身。本を読み聞かせることが得意なドギムは大勢の仲間に本を読んでいたが、それが先輩たちにバレて、罰としてある場所に一人で行かされることに。しかし、道に迷ってしまったドギムは、国王・英祖(イ・ドクファ)の孫で世孫のイ・サン(ジュノ/2PM)と出会うのだった。

数年後、美しく聡明な娘に成長したドギム。かたや祖父により父を死に追いやられ、宮廷で孤独に暮らしていたサン。立場が違いすぎるふたりだったが、ある出来事をきっかけに、サンはドギムにほのかな思いを寄せるようになる。しかし、国王として国を第一に考えなくてはいけないサン。そのことをもっとも理解しているドギムの想いは、重なり合っていくのだが……。

手に届きにくい相手を手に入れるには、それなりの武器が必要

赤い袖先
©2021MBC

ボーイズグループ「2PM」のメンバーとしても知られるジュノが、除隊後の復帰作として挑んだ本作は、『愛のあとにくるもの』(2024年)で日本でも知名度が上がったイ・セヨンとの王宮ロマンスとあって、壮大で切ない恋の行方に心奪われる女性が続出。波瀾万丈な運命に翻弄される実在の朝鮮王朝第22代王と、のちに後宮となる宮女のこの恋物語によってジュノは数々の演技賞を総なめにし、MBC演技大賞ミニシリーズ部門ではイ・セヨンとそれぞれ最優秀演技賞やベストカップル賞にも選ばれた。

本作のようなシチュエーションを現実で考えてみると、さすがに王室と民間人というケースは稀ゆえに、スケール感は違えど一般企業なら社長と従業員だったり、お店なら店長と店員だったり。雇い主と雇われる側という関係性において、お互いの日常生活で知り合うきっかけはあるだろうし、ほんの小さな接点だとしてもそこから新しい関係性が生まれることだってあるだろう。

そして本作では王宮という環境だからこそ、下働きの者が王の側室となってグンと地位を向上させることを目指すという、特殊な世界が描かれている。日本で思い出すのは大奥のような世界観だが、現代では当てはまらないものの、恋愛でのよくある関係性でいえば人気者を取り合うライバルや、憧れの先輩や上司を巡る争奪戦、職場のマドンナを巡るマウント合戦といったところか。

そこで絶対的なポジションにいる相手のパートナーの座を手にいれるには、秀でた“何か”が必要となる。いわゆる運命的なタイミングも大事だけれど、相手の目に入ったところで、心にひっかかる“何か”がないと、そのままスルーされる。見入ってしまう容姿なのか、数いるライバルを押し除けられる頭脳なのか、相手に釣り合うほどの家柄や財力なのか。手に届きにくい相手を手に入れるには、丸腰では難しい。それなりの武器が必要なのだ。

④『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』(2023年)

恋人~あの日聞いた花の咲く音~
©2023MBC

激動する時代に幾多の試練に遭遇しながらも乗り越え、何度離れても惹かれ合う男女の純愛歴史ロマンス。1636年、平和なヌングン里で暮らす両班の娘ユ・ギルチェ(アン・ウンジン)は、運命の出会いを夢見ていた。しかし、初恋相手が親友と恋仲であると知って想いを持て余す毎日を送っているなか、村を訪れていた謎の男イ・ジャンヒョン(ナムグン・ミン)に出会う。

ジャンヒョンはギルチェに興味を持ち、何かと彼女の前に現れるようになる。いつも飄々としているジャンヒョンだったが、ギルチェと出会ったことで、本当の愛を知るのだった。戦乱の中、お互いの想いがすれ違いながらも、離れてはまた引き寄せられていくふたり。やがてギルチェは、何度も自身の命を救い、一途に愛を注いでくれるジャンヒョンに心を委ねるようになるのだが……。

一筋縄ではいかない相手には、恋心をコントロールすること

恋人~あの日聞いた花の咲く音~
©2023MBC

『黒い太陽』(2021年)や『わずか1000ウォンの弁護士』(2022年)ほか、数々の作品にひっぱりだこのナムグン・ミンの10年ぶりの時代劇出演作だ。本作でどんな苦境に立たされてもひたむきに一人の女性を愛し続けるジャンヒョン役で、「第60回百想芸術大賞」の男性最優秀演技賞や「2023 MBC演技大賞」の大賞を受賞するなど、大いに注目と称賛を集めたのも記憶に新しい。

ジャンヒョンもギルチェも一筋縄ではいかない性格ゆえに、なかなか想いが通じ合わずにじれったいことこのうえない。さらに戦乱の時代だからこその裏切りや戦といったシーンもふんだんに盛り込まれているため、ふたりの恋の進展にひたすら見入ってしまいながらも、ほっこりしたかと思いきや戦乱のむごさに辛くなったりと、心が忙しくなる。

とはいえ、「私が望むのはたったひとつだけ、そなたの心だ」などと、ジャンヒョンがギルチェに贈る愛の言葉には、女性なら誰もがうっとりしてしまうような愛の魔法が感じられる。ただ、それは自分が心に決めた人にだけ発せられるもの。才もあり仕事でも恋愛でも周りに求められるほどの人物となると、求められることに慣れているため、すぐになびく相手にはむしろ興味を持てない。だからこそ、実際にこの手の人を好きになると、なかなかやっかいなのである。

もしもこういったタイプに片想いしてしまったら、振り向いてもらうにはそれなりの計画が必要だろう。面倒だけれど恋のかけひきをして、ここぞという時に、グッと相手の懐に飛び込むのだ。そのためには、燃え上がりそうな恋心をなんとか冷静にコントロールできると、うまくいくこともあるかもしれない。

というわけで、今回は韓国ドラマの時代劇を4本紹介させていただきました。国も違えば時代も違うラブストーリーだからこそ、壮大なスケールで描かれるドラマから学べる愛のカタチもありそうです。

さまざまな設定のこれらの作品を鑑賞するだけでも、どっぷりと愛の沼にハマれる韓国ドラマ。他にもまだまだ良い作品はあるので、みなさんのお気に入りの作品を選んでみてくださいね。


この記事をシェア

この記事に関する写真(8枚)

  • 雲が描いた月明り
  • 『雲が描いた月明り』
  • 『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』
  • 麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~
  • 赤い袖先

Edited by

韓国・アジア 特集の記事一覧

もっと見る