運命のトリプル世界戦、ファイターたちは試合後に何を語ったのか?高見亨介は新チャンピオン、比嘉大吾はドローで引退、寺地拳四朗はまさかの王座陥落|U-NEXT BOXING.3
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運命のトリプル世界戦、ファイターたちは試合後に何を語ったのか?高見亨介は新チャンピオン、比嘉大吾はドローで引退、寺地拳四朗はまさかの王座陥落|U-NEXT BOXING.3

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2025年7月30日、『U-NEXT BOXING.3』が横浜BUNTAIを舞台に開催された。

WBA世界ライトフライ級タイトルマッチに挑戦者として臨んだ高見亨介は、エリック・ロサを10回2分48秒TKO勝ちで破り、自身初となるチャンピオンの座を手にした。

WBA世界バンタム級タイトルマッチに挑んだ比嘉大吾は、4回に先にダウンを奪うも、最終12回に王者アントニオ・バルガスがダウンを取り返す接戦となり、113–113の引き分けに終わった。比嘉は試合後、引退を表明している。

WBA・WBC世界フライ級王座統一戦でリカルド・サンドバルを迎え撃った寺地拳四朗は、1–2でまさかの判定負け。涙の王座陥落となった。

激闘を繰り広げたファイターたちは、試合後何を語ったのか。それぞれの言葉をお届けする。

高見亨介「ここで絶対に仕留めきる」

高見亨介
©NAOKI FUKUDA

(試合を終えた日の)夜は焼肉を食べに行きましたね。焼肉を食べに行って、そのまま泊まることはなく、自分の家に帰って、その後はもうずっと横になってゆっくりしてました。

自分的にはまあ、プラン通りというか、イメージしてた通りに試合運びができたんじゃないかなと思ってます。 ここしかチャンスがないと思ってたので、最初にダウンを取った時はもう本当に、ここで絶対に仕留めきるっていう、死に物狂いで仕留めにかかったって感じですね。

やっぱりこれからは、自分のスタイルを確立していきたいなと思ってます。誰かに似せるんじゃなく、高見亨介のスタイルをこれからさらに定着させていきたいなと考えてて。そういうボクサーでありたいなっていうのは常に考えています。

(ライトフライ級での試合は)年内までですかね。まあでも、頑張れるところまでは頑張りたいなと思ってます。

自分の地元が(東京都新宿区)若松町で、できれば凱旋パレードをしたかったんですけど、まだそのレベルにはないなというのをちょっと思い知ったので。それができるまでに、もうちょっと頑張りたいなと思ってます。

比嘉大吾「ボクシング人生、ここまで応援されると思ってなかった」

比嘉大吾

まああの、負けですよね。2戦連続ドローって、チャンピオンが防衛ってことなんで、それはもう負けだと思ってます。

まあ、これが自分の実力だなと思いましたね。2試合連続ドローはもうこの世界タイトルでは負けなんで。前回、堤戦も負けてチャンスをもらえて、ここに至って。この3戦連続世界戦の中でやっぱり一番、勝ちたかったっていうのはあったんで、そこで勝てなかったっていうのはやっぱり…。

しかも最後また「2度あることは3度ある」っていうこのダウンをして、「ああ、まあこれが比嘉なのかな」とちょっと思いましたよね。あとちょっとのところでっていう。

何て言うんですかね。これはもう本当に、このチームだったりプロモーターだったりがあって3回目組んでもらって、それで結果出せなかったら、もう自分の中では終わりだと思ってるんで。はい、引退します。

(沖縄の人たちの応援は)嬉しかったですよね。ここまでいろいろあったけど、やっぱりここまで応援してくれたのはでかいですね。すべてに感謝しています。ボクシング人生、ここまで応援されると思ってなかったんで。

いつもは「金のためにやってる」とは言ってるんですけど…嘘ではないんですけどね。ただ、やっぱりそれだけのためにはやってないんで。ほんとみんなのおかげで、まあ楽しいボクシング人生でしたね。

堤、頑張って。

アントニオ・バルガス「(堤との統一戦は)その日が来るのを楽しみにしてほしい」

アントニオ・バルガス

ドローという結果だったんですけれども、このベルトを自分のもとに持ってくることができて、本当に嬉しかったです。

4ラウンドにまずやられ、そして12ラウンドにダウンということで、本当にポイントを取って取られてという展開でした。どうしても勝ちたかったので、ドローという結果ではありますが、今は感謝しています。これからより強く成長していきたいと思います。

(堤との統一戦については)もちろん、プロモーターにタイミングですとか、そういうところは任せていきたいです。時が来れば、対戦することになると思います。自分は常に最高・最強の選手と戦いたいと思っていますので、その日が来るのを楽しみにしていてください。

リカルド・サンドバル「ジャブが勝敗を分けた」

リカルド・サンドバル

長い時間、苦労してきた、そして努力を重ねてきた結果がここで出せたと思います。最高の気分です。そして、単なるチャンピオンではなく、2団体のチャンピオンと言えることに誇りに思います。

勝敗を分けたのは、自分のジャブだったのではないでしょうか。セコンドの方からも「ジャブを止めるな、戦い続けろ」と声をかけてもらいました。そこが勝利の鍵、そして勝敗を分けた瞬間だったと思います。フェイントとジャブ、これが鍵だったと思います。

(寺地との再戦は)もちろんです。僕がベルトは取りましたけれども、彼もチャンピオンだった身ですから、彼がもしそれを望むようでしたら、リマッチ、再戦したいと思います。

一つの目標は達成したとは思っていますが、新しい目標もできています。今もずっとたくさん夢を見ています。4団体統一もしたいですし、それが叶ったならば、階級を上げてまた同じ目標をということで、自分はずっとボクサーとして動き続けていきたいと思います。

寺地拳四朗「崩しきれなかった。向こうの方が上手(うわて)だった」

寺地拳四朗

まあ、サンドバル選手は本当に強くて、崩しきれなかったなというのがあります。はい、強かったです。

採点は厳しいかなとは思ったんで、負けたかなとは思いました。 僕が崩せればよかったんですけど、なかなかそれができず、打ち終わりをもらったり先をもらったりっていうので、まあまあ、向こうの方が上手(うわて)だったんかなって感じです。

今は悔しさはあります。まあ、今は何とも言えないかなって感じです。今は何にも考えられないです。

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