見逃し配信、残りわずか! 「U-NEXT BOXING IBF世界バンタム級タイトルマッチ 西田凌佑 初防衛戦」
12月15日開催のボクシング「U-NEXT BOXING」、西田凌佑ほか全試合の見どころをレポート
7月1日(土)に行われた「WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT vol.4」は、ライバル対決も見どころのひとつ。セミファイナルで対戦する永田丈晶と飯村樹輝弥は、アマチュア時代に永田1勝、飯村3勝。第2試合で対戦する鯉渕健と遠藤勝則は、鯉渕0勝1分、遠藤1勝1分。お互いに切磋琢磨し、勝ち残っているからこそ実現したリターンマッチ。勝敗の行方を見届けたい!さらに、豊嶋亮太の復帰戦、強打の赤井英五郎からも目が離せない!
本記事では、“熱烈ボクシング応援団”目線でのリングサイド観戦レポートと対戦結果を振り返っていこう!
左の強打“サンダーレフト”で、これまで3度の日本タイトルを獲得、そして現在はWBOアジアパシフィック王者に君臨する中川健太の初防衛戦。挑戦者に無敗の新鋭、白石聖を迎えた一戦は、ベテラン中川健太の“経験値”が試合を決めた。中川健太は、チャレンジャー精神いっぱいで、前に前にプレッシャーをかけてくる白石聖の打ち気をはぐらかし、得意の左ストレート、左フックを狙い撃ち。白石聖からは、攻めているのにポイントが取れずイライラしている様子が見て取れた。中川健太のあえて打ち合いに応じない、“勝利”にこだわった作戦はベテランの技術力あってこそだが、消極的に見えなくもない。特に終盤10R以降は、白石聖の攻勢が上回っていたのでは!最終ラウンドまで追い足を止めなかった、白石聖の勝利への執念、恐るべし。しっかりとした差のついた判定で中川健太の勝利ではあったが、数字以上に苦しめられた防衛戦だった。まずは勝つこと、次に勝ち方も重要なファクター。中谷潤人、井岡一翔など強豪揃いのスーパーフライ級でチャンスを掴め!
セミファイナルの日本フライ級タイトルマッチは、後楽園ホールがこの日一番の大歓声で、揺れに、揺れた!チャンピオン永田丈晶を応援する“白の応援団”と、チャレンジャー飯村樹輝弥を応援する“赤の応援団”が、まるで関ヶ原合戦のごとく熱い声援でぶつかり合う!
実はアマチュア時代に4度の対戦歴がある両者。戦績では、チャレンジャーの飯村樹輝弥が3勝1敗で勝ち越していることが興味深い。しかし、それはアマチュアでの話。現在、プロでは5戦全勝の永田丈晶が、豊富な手数とフットワークでスタミナ・モンスターぶりを発揮し一歩リードしている。
そして試合では、いつも通りハイペースな永田丈晶に対し、飯村樹輝弥は抉るような左ボディで応戦、まるでメキシカンのようなシャープさ。正直、手数では永田丈晶に分があると思っていたが、パワーで勝る飯村樹輝弥も食い下がる。まったく互角の打ち合いに、観客席はさらにヒートアップ!歓声に後押しされた激しい攻防は、最終ラウンドまでもつれ込み判定へ。結果は、飯村樹輝弥の僅差の判定勝ち。5戦目で新チャンピオンの快挙とともに、永田丈晶との相性の良さを感じさせた。
メキシコの伝説的チャンピオン、リカルド・ロペスを憧れのボクサーに上げる飯村樹輝弥。入場時のソンブレロ(メキシコの大きなハット)がとっても似合っている!
日本ウェルター級を牽引する豊嶋亮太の再起戦。今年1月の試合で、佐々木尽に1回KO負けを喫し、OPBF東洋太平洋とWBOアジアパシフィック王座を失った。そこからの肉体的、精神的ダメージが、どれだけ回復しているかを見極める試合。対戦相手は、韓国ウェルター級2位のジェ・ファングク。正直、情報が少なくジェ・ファングクがどれほどの選手か未知数での観戦。おおむね、韓国の選手は突貫ファイタータイプが多く、スタミナを使う激しい試合になることが多い。
試合展開は、豊嶋亮太がプレッシャーをかけ続けて圧倒する内容だったが、ジェ・ファングクの意地が随所に見られた。特に4回、豊嶋亮太にボディから左フックでダウンを奪われた時は、立ち上がるとは思わなかった!豊嶋亮太は5回、コンビネーションからの右ストレートでジェ・ファングを倒しTKO勝利を収めたが、この試合を通して、パンチの軌道、コンビネーション、倒し方を確認しながら闘っていた様子。どうやら敗戦のショックは無さそうで安心した!世界的にも“超”熱いウェルター級を佐々木尽と共に盛り上げてくれ!
東日本新人王1回戦に出場するのは、“浪速のロッキー”こと赤井英和を父に持つ赤井英五郎!対戦するのは、サウスポーの鈴木輝。果たして、赤井英五郎はサウスポーは苦手なのか?しっかり対策が出来ているのか?そんなことを考える隙も与えない、81秒KO劇!
試合開始ゴングと同時に激しい打ち合い!完全に判定なんて考えていない!それどころか、2R以降の事ですら考えていないような猛攻を見せた赤井英五郎が圧勝!
さすがミドル級だけあって、分厚い筋肉から打ち込まれるパンチは、重量感と破壊力がすさまじい。これぞ、ボクシングという熱い試合だった!
トーナメント初戦を制した、赤井英五郎が準々決勝で対戦する相手には、すでに勝ち上がっている“伊吹吾郎の孫”、伊吹遼平が待ち構える。今から対戦が楽しみだ!
ちなみに赤井英五郎は、父である赤井英和の現役時代に迫るドキュメンタリー「AKAI」を発表した映画監督の一面もある。U-NEXTでは「AKAI」も配信中!
過去に2度対戦している、鯉渕健と遠藤勝則の第3戦。
2019年の第1戦は、遠藤の3回TKO勝利。攻撃力で勝ると思われていた鯉渕健に対して、遠藤勝則は先制攻撃でペースを掴み試合を決める。2021年の第2戦は、判定1-0のドロー。第1戦とは反対に遠藤有利の予想に対し、最終ラウンドまで両者一歩も引かない互角の闘い。
そして、2023年の第3戦も、予想通りの激戦になった!
序盤から遠藤勝則は、流れを引き寄せるようにボディ攻撃を中心に距離をつめる。下から崩していく作戦のようだ。しかし鯉渕健は、少々打たれたぐらいでは全くひるまない超攻撃型ファイター。打ち合いの中でチャンスを待つ。ここまで両者互角に渡り合っていたが、6回に試合が動く!鯉渕健のボディが突き刺さり、遠藤勝則をとらえると、レフェリーストップを呼び込む猛ラッシュ!TKOで試合は決した。その瞬間、鯉渕健の勝利パフォーマンスとなりつつある横っ飛び、“鯉ジャンプ”を披露!会場をさらに沸かせた。
これで対戦成績は、1勝1敗1分に。あるか、第4戦?
デビュー戦が引き分けで初勝利はお預けとなった、田中佳斗のプロ第2戦。ボクシングの名門校、習志野高校出身ということもあり注目度も高い。田中佳斗としては、勝利して期待に応えたいところ。そこに立ちはだかる藤田圭は、ハートの強い激闘型ファイター。簡単な相手ではない。試合は、距離をつめたい藤田圭と、ジャブで突き放したい田中佳斗のせめぎ合いに。激しい打ち合いの中で、効果的にカウンターを合わせる田中佳斗がやや有利な展開。しかし、藤田圭も諦めずにアッパーで応戦する!フルラウンドの打ち合いは判定にもつれ込み、結果は3-0で田中佳斗が待望の初勝利!
しかし!敗れたとはいえ藤田圭の頑張りもあり、お互いに実力以上の力を引き出しあった、好ファイトだった!
7月のプロボクシングは、世界的にウェルター級が注目を集めている。アメリカでエロール・スペンスJr対テレンス・クロフォードの4団体統一戦が行われること。そして、その勝者と対戦する挑戦者決定戦が、ジャロン・エニスとロイマン・ビジャとの間で行われる。
国内では、再起戦で勝利した豊嶋亮太選手をはじめ、その豊嶋亮太選手からタイトルを奪った佐々木尽選手の防衛戦も行われる。豊嶋選手、佐々木選手が、世界に飛び出していく姿を追いかけていきたい。
U-NEXTでは、7月8日WBOアジアパシフィック ウェルター級タイトルマッチ「佐々木尽VS星大翔」、7月9日「ジャロン・エニスVSロイマン・ビジャ」を配信予定。
今回レポートした試合は、2023年7月31日まで全試合を配信中!
次回の「WHO’S NEXT」は8月5日(土)の「WHO’S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT 特別版」。「岩田翔吉VSジェイソン・ブリーリョ」、「堀川謙一VS谷口将隆」をお楽しみに!
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