『殺人配信』日本上陸でも話題!カン・ハヌルの見逃せない映画5選
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『殺人配信』日本上陸でも話題!カン・ハヌルの見逃せない映画5選

2025.09.17 12:00

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どんなキャラクターにもなりきる演技力で、多彩な作品に果敢にチャレンジし続けているカン・ハヌル。いったい、いつ撮影しているのかと思うほど、とくに2025年は主演作が続々と配信、公開されています。

そんななかで、キム・ヨングァンやASTROのチャウヌ、カン・ヨンソク、元Secretのソナらと共演する映画『ファーストライド(原題)』が、韓国では今年10月にも公開される予定というのだから、そのエネルギッシュさに脱帽。

そんなカン・ハヌルの最新作から懐かしの出演作まで、あらためて注目したい映画をご紹介します。

『二十歳』(2015年)

二十歳
© 2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD. All Rights Reserved.

20歳の親友3人組による青春コメディ。絵を描くことを得意とする純情なドンウ(2PM ジュノ)、女たらしだけれど人気者のチホ(キム・ウビン)、奥手で妄想癖のある優等生のギョンジェ(カン・ハヌル)は、同じ高校のクラスメイトだ。ドンウは同じクラスの女子ソミン(チョン・ソミン)に片思いをしていて、授業もそっちのけで、ノートにソミンの似顔絵を描くほど夢中だった。

ある日、チホはソミンの胸を触り、ドンウと大喧嘩。止めに入ったギョンジェに、「合理的に解決しろ、じゃんけんで」と制される。意外にもこの出来事から、3人は無二の親友となっていく。やがて20歳となった3人。理想と現実のギャップについていけず、思い悩む毎日。ドンウは漫画家を目指して奮闘し、チホは新人女優に出会い、ギョンジェは美しい先輩と急接近する。はたして、将来への道のりをうまく歩むことができるのか?

二十歳
© 2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD. All Rights Reserved.

2PMのジュノが映画初主演を務める本作は、思春期を経て、大人の仲間入りと言われる“20歳”となった若者たちの物語だ。将来への夢や異性への関心が高まる時期に、年頃の男友達たちとの間で育まれる友情と青春を鮮やかに描いている。

カン・ハヌルは、優等生のギョンジェとして、ドンウとチホを時にいさめたり時に元気づけたり。男性の視点で見ると“あるある”の話なのかもしれないが、女性からすると「バカだなあ」と失笑することもあるかもしれない。

なぜなら、常に彼らの頭の中にあるのは、いつ童貞を捨てられるのか? ということ。どうしたら初体験を済ませられるのか、という男性にとっての難題(?)をクリアすることと、家庭のことや進路のことなど、将来への道に悩む20歳の男たちの姿がユーモアたっぷりに映し出されている。

この映画を経て実際に3人は仲良くなったそうだが、本作でも息の合ったかけあいが見られ、大人への階段を登る彼らを、何も考えずにカラッと笑いながら鑑賞できる。フレッシュなカン・ハヌルをお見逃しなく。

ちなみに、少ししか出演シーンはないが、日韓共同制作のTBS系ドラマ『初恋DOGs』で日本でも知名度アップしたナ・イヌの姿も。この「二十歳」がスクリーンデビューとなったナ・イヌは、ジュノ演じるドンウの弟役として登場している(2019年に現在の名前に改名する前の本名「ナ・ジョンチャン」として出演)。そして昨年、チョン・ソミンとは、本作以来、映画『ラブリセット 30日後、離婚します』(2024年)でも共演している。

『ミッドナイト・ランナー』(2017年) 

ミッドナイト・ランナー
©2017 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

まったく正反対の性格を持つ、熱血タイプと頭脳タイプの凸凹コンビが繰り広げる痛快アクションコメディ。警察大学で勉強し始めて2年目となる熱血学生のパク・ギジュン(パク・ソジュン)は、頭脳派の親友であるカン・ヒヨル(カン・ハヌル)とともに、それぞれ異なるアプローチにより学業に邁進していた。

ある時、ギジュンとヒヨルは外出先で偶然、拉致現場に遭遇。警察大学で学んだとおり警察に通報するのだが、複雑な手がかりと不足した証拠のため、捜査は一向に進まないのだった。

学生ゆえに現場経験ゼロにも関わらず、拉致されてから緊迫した状況で時間だけが過ぎていくことに我慢ならないふたりは、自らの足で直接捜査を始めることを決意。初めての実践捜査となり、思いがけない展開となっていく。

『ミッドナイト・ランナー』
©2017 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

本作は韓国で動員550万人を突破したヒット作。このドラマを原作に、日本でリメイクされた中島健人と平野紫耀のダブル主演ドラマ『未満警察 ミッドナイトランナー』(2020年)のストーリーが、記憶に残っている人もいるのではないか。

正義に燃える行動派のギジュンと、頭で考えるヒヨル。捜査に対する取り組み方は違うものの、だからこそのコンビネーションで立ち向かっていくバディの勇気にアツくなるはず。

スリリングな展開もあるものの、ベースとなっているギジュンとヒヨルのコミカルなやりとりやテンポ感が楽しく、さらにアクションシーンでの奮闘ぶりも見応えがある。

警察大学の教官役で出演しているベテラン俳優ソン・ドンイルはさまざまな作品で観る機会があるが、パク・ソジュンといえばやはり『花郎<ファラン>』(2017年)、カン・ハヌルといえば『カーテンコール』(2022年)での共演を思い出しながらも、本作では知識と情熱だけで突っ走っていく警察の卵たちを見守る安定感ったらもう。観た後にスカッとする痛快作である。

『雨とあなたの物語』(2021年)

雨とあなたの物語
© 2021 Kidari Ent, Inc., Sony Pictures Entertainment Korea Inc. (Branch), Azit Film Corp., Azit Pictures Corp. All Rights Reserved.

手紙のやりとりから生まれる心の交流を描いた青春ラブストーリー。2003年の韓国・ソウルの予備校に通う浪人生のヨンホ(カン・ハヌル)は、とくにやりたいこともなく、退屈な毎日を過ごしていた。未来に希望を見出せないまま、我を憂うヨンホだったが、小学生時代の大切な記憶とその友人のことを思い出し、あてもなく手紙を出す。

一方、釜山では、自分の夢を見つけられずに母親と古書店を営むソヒ(チョン・ウヒ)のもとに、ヨンホから姉ソヨンに送られた手紙が届く。返事が書けない病気の姉に代わって、質問しない・会いたいと言わない・会いに来ないなどの条件付きで、手紙を書くソヒ。

ヨンホは、まさかの返事に心躍り、色褪せた日常がとたんに色鮮やかになっていく。やがて「もしも12月31日に雨が降ったら会おう」とヨンホは手紙を出すのだった。

雨とあなたの物語
© 2021 Kidari Ent, Inc., Sony Pictures Entertainment Korea Inc. (Branch), Azit Film Corp., Azit Pictures Corp. All Rights Reserved.

2025年の今は、プライベートでもオフィシャルシーンでもメールはもちろんリモートで世界中と会話をすることができる時代だが、本作の舞台となっている2003年はまだSNSが盛んになる前の時期。ヨンホが行う“ひたむきな思いを手紙に綴って届ける”という行動は、ノスタルジーを感じさせながらも優しい気持ちになる。

今でも手紙の郵送は可能なわけだが、やはり本人の筆圧や字の形など、相手の心と空気感がこもった手紙には、特別感があるように感じるのだ。

本作で、初恋の相手と文通して、死んだような目からイキイキとした目に変化していくヨンホをカン・ハヌルは巧みに演じている。韓国では“初恋”を特別なものと考えるところがあるが、はたしてヨンホの初恋は実るのか。自ら提案した約束のもと、毎年、相手を待ち続けるヨンホ。

純粋な思いに突き動かされる一途な思いがスクリーンからあふれでているのだった。ラストに明かされるある事実に驚くが、結末は観ている側に委ねられている。“けなげな待つ男”カン・ハヌルがここに居る。

『84m²』(2025年)

高層マンションの一室84㎡の部屋を購入した男が、騒音トラブルに巻き込まれていく恐怖を描いたサスペンス。ソウルでサラリーマンをしているノ・ウソン(カン・ハヌル)は、自分の家を持つことを目標に必死に貯金をしてすべてをつぎこみ、念願のマンションの一室を購入した。

ウソンが家を購入した際は高騰していた価格だったが、次第に物件価格はガタ落ちし、無理を重ねて組んだ住宅ローンに苦しむようになる。あやしい暗号資産GBコインにまで手を出し、資金繰りに一喜一憂するウソン。

さらに深刻なのは、他の部屋から聞こえてくる騒音だった。しかも、身に覚えのない騒音の原因がウソンだと決めつけ、おびただしい数の苦情を書いたメモをドアに貼り付ける住人たち。

やがて騒音は激しくなり、自分ではないと言っているにも関わらず、ウソンの部屋の前で行列をなしてクレームを浴びせる住人に追い詰められていく。騒音の元凶を探すうち、ウソンは上の階に住むジノ(ソ・ヒョヌ)とともに、住民代表でありペントハウスの住人であるウンファ(ヨム・ヘラン)に辿り着く。

ウソンを観ていると、大志を抱くことは大事だが、身の丈に合ったもの以上を手に入れようとするならば勢いだけでどうにかなる時と、用意周到でなければどうにもならない時があると思い知らされる。

念願のマイホームのはずが、ウソンはローン地獄に陥り、他の住人たちからあらぬ疑いをかけられて、ストレスはマックス。思い描いていた状況とは真逆の暗黒面が広がり、精神状態が最悪になるウソンのギリギリな心身をカン・ハヌルが見事に表現している。

神経をすり減らしていくウソンは、なんとか現実の厳しさを打ち破ろうともがくのだが、正常な精神なら手を出さないかもしれない暗号資産に手を出すところからも、本来は良い意味で楽観的、悪く言えば何も考えていないのかと呆れてしまう。

対立していたはずが手を組むことになるジノ役は、ひと癖ある役柄に定評のあるソ・ヒョヌだし、住民代表のウンファ役は名脇役ヨム・ヘランだし、細部までハラハラさせるうえ、解き明かされる真実に息をのむだろう。

『殺人配信』(2025年9月26日に日本公開)

殺人配信
(C)2025 LOTTE ENTERTAINMENT & VERYGOODSTUDIO All Rights Reserved.

No.1ストリーマーが生配信で未解決連続殺人事件に挑むデジタルスリラー。ウサン(カン・ハヌル)は、1位だけが広告料を独占できるというリアルタイム動画配信サービス「WAG」で、犯罪チャンネル登録者数No.1を誇るスター配信者だ。彼は未解決の犯罪事件をピックアップしては、「犯人を追い詰められるのは僕だけ」と思い上がるのだが、No.1だからこそのエンターテインメント性のある配信が人気となっていた。

ある日、世間を震撼させていた女性を狙う連続殺人鬼を取り上げることに。新進の女性ストリーマーであるマチルダ(ハ・ソユン)とともに、殺人鬼をリアルタイムで追跡するという、過激なプロファイリングを試みることにしたウサン。殺人犯の正体に迫っていくなか、マチルダが何者かに連れ去られるのだった。

殺人配信
(C)2025 LOTTE ENTERTAINMENT & VERYGOODSTUDIO All Rights Reserved.

2025年9月26日に日本公開される韓国映画『殺人配信』は、SNS全盛期の現代への警鐘ともいえる。生配信を生業とするウサンは、お金のためにどんどん過激になっていき、驚愕の結末に目をむくかもしれない(もしくはあり得るだろうとどこか納得するかもしれない)。

カン・ハヌルがいけすかないストリーマーとして四苦八苦しながらも、生配信で殺人鬼を追い詰めていく過程で暴かれる事実に高揚し、爆発する感情を止められない演技が鬼気迫っている。

有効に使えば便利で助かるSNSだが、身近なアイテムだけに、時折ネットリテラシーを忘れたような人々がいるのは事実だ。日本でも現在、迷惑系YouTuberだったり、一般人でもさして考えも無しに非常識な動画をアップしたり、気軽に自宅がわかる写真をあげて母親が子どもの顔をさらすなども。何をどう利用するかは個人の自由ではあるが、自由には自己責任がともなうものである。

ライブ感あふれる本作は、実際に生配信を観ているかのようなスピーディーさと、スリリングな展開に見入るだろう。

若手実力派として知られるカン・ハヌルは、とにかくひっぱりだこ。今回ご紹介した映画だけでも、ピュアな青年役から傲慢な男の役まで、いろいろな顔を見せてくれます。前回、ご紹介した「必見のドラマ5選」とともに、あなたのお好みで、気になる作品をチェックしてみてくださいね!


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