笑う門には福来る!新年におすすめの韓国コメディドラマ5選
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笑う門には福来る!新年におすすめの韓国コメディドラマ5選

2025.01.10 12:10

この記事に関する写真(4枚)

  • 少年時代 -恋と涙と青春と-
  • 哲仁王后~俺がクイーン!?~
  • 『ガウス電子 ~僕らの社内恋愛マニュアル~』still
  • ペガサスマーケット

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2025年が始まったが、読者の皆さまはいかがお過ごしだろうか。奇跡の9連休を経てから日常に戻るというのは、なかなか辛いもの。筆者も、いざ机に座ってパソコンを開くも、デスクトップの整理をしたり、SNSを眺めたり、普段は気にならない出来事を調べたりと、実務を始めるまで随分と時間がかかってしまった。今年の正月休み明けは退職代行の利用者が例年以上と報じられたのも分かる気がする。

だが、ここで嘆いていても仕方がない。こういう時こそ、エンタメの力に頼るべし!ということで、今回は、鬱々とした気持ちを払拭させ、明日への活力にも繋がりそうな韓国のコメディドラマ5本を紹介したいと思う。皆さまにとって、2025年が楽しい年になりますように!

①少年時代-恋と涙と青春と-

少年時代 -恋と涙と青春と-
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1980年代後期の忠清南道。「殴られずに生きること」を目標に掲げるチャン・ビョンテは、転校先で悪ぶってみたところ、学内で一目置かれるように。だが、仲間となった不良たちとどうも話が噛み合わない。なぜなら彼らはビョンテのことを、同時期に転校予定だった喧嘩の強い“白虎”ことチョン・ギョンテと勘違いしていたのだ。

本物のギョンテはというと、自転車事故に遭って昏睡状態。図らずも“虎の威を借る狐”となったビョンテは、生来の負け犬気質を隠しながら青春を謳歌し始めるのだが……。

愉快痛快!ニセモノ番長の成長喜劇

田舎町の農業高校を舞台に、男子高校生たちの熱き友情や恋愛を描いたアクションコメディ。誤解から生じるコミュニケーションのズレや、本物の番長のように振る舞い始めるビョンテが滑稽である。また、主人公たちが喧嘩に明け暮れる傍ら、牛の世話や作物の栽培に勤しんでいるという牧歌的な光景もおかしみをもたらしている。

真相が明るみになった後は胃がキリリと痛むような描写もあるが、ビョンテなりに乗り越えていく過程に熱くさせられる。

ビョンテ役は、“演技ドル”の筆頭イム・シワン(ドラマ『イカゲーム2』など)。クセ強な見た目や忠清道訛りでコメディエンヌっぷりを発揮し、愛嬌ある弱虫から信念を貫き通す逞しい青年へと成長していく様を熱演している。

本物の“白虎”を演じたのは、ドラマ『愛は一本橋で』が記憶に新しいイ・シウ。刺々しい雰囲気を身に纏い、昭和時代の“ザ・不良”を怪演している。ビョンテの師匠的存在となる幼馴染ジヨンを演じたイ・ソンビン(ドラマ『酒飲みな都会の女たち』など)の存在感もクールだ。

②哲仁王后(チョルインワンフ)~俺がクイーン!?

哲仁王后~俺がクイーン!?~
© STUDIO DRAGON CORPORATION

最年少で大統領官邸の料理長になったボンファンは、仕事もプライベートの女遊びも絶好調。しかしある日、同僚の仕掛けた罠にハマってしまい、逃亡中にベランダからプールへと落下してしまう。水中で気を失いかける中、韓服姿の女性とキスをしたボンファン。目を覚ますとそこは朝鮮時代の王宮で、キスをした女性=婚礼を明日に控えた王后ソヨンの姿になっていた。

「ノータッチ=幸せに生きること」。王との触れ合い回避策に爆笑

時代間における文化や風習のギャップに、男女入れ替えによる属性の違いも加わった史劇コメディ。慎ましやかな若い娘であるはずのソヨン(中身:ボンファン)が、外来語を多用しながら啖呵を切り、大股開きで闊歩し、華麗な包丁さばきを見せるなど、ワイルドな言動で周囲をギョッとさせる光景が抱腹絶倒モノだ。中身が料理人という設定を活かした彩り豊かなグルメの数々も眼福。

また、現代のプレイボーイである主人公が、時代や性別を越えて王の人間性に惹かれていく姿もユーモラスを交えながら描き、多様な愛を軽やかに表現しているのも素晴らしい。

主人公を演じたのは、ドラマ『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』などのシン・ヘソン。流石の演技力でトリッキーな役を愛すべきキャラクターへと昇華させている。王を演じたのは、ドラマ『愛の不時着』などのキム・ジョンヒョン。常に大騒ぎの主人公とは真逆の穏やかな王をおとぼけ顔で演じ、笑いの相乗効果を生み出している。

③ガウス電子~僕らの社内恋愛マニュアル~

『ガウス電子 ~僕らの社内恋愛マニュアル~』still
© 2022 KT StudioGenie Co., Ltd

ネット通販、電子流通、自動車、医療機器、金融など、様々な分野を扱う多国籍企業「ガウス電子」。同社の生活家電本部=マーケティング3部は社内カースト最下位の落ちこぼれ部署で、個性豊かな面々が揃っている。中でも抜きん出ているのが、平社員のサンシク。斬新すぎるPR動画を誤って公開して部署を解体寸前に追い込むなど問題ばかり起こしており、先輩上司のナレからしょっちゅう雷を落とされている。

そんな天敵同士であるサンシクとナレだが、ナレが実家から出たことで偶然隣同士に。いがみ合う2人だが、次第に心の距離も近づいていく。

妙ちくりんな会社員たちのヘンテコな日常

会社員の悲喜交々や社内恋愛などを描いたオフィスコメディ。3部のメンバーは、空回りしまくりな間抜け男サンシクを筆頭に、ネトゲに夢中の部長、ケチすぎる次長、社内処世術に長ける課長、常に無表情の課長、おべっか使いの代理、意地悪な先輩、大食いの後輩など変わり者揃いだが、ピンチ発生時に妙な結託感を発揮するのが面白おかしい。

サンシク役は、キョロ充を演じさせたら右に出る者がいないクァク・ドンヨン(ドラマ『涙の女王』など)。そんな彼と丁々発止の掛け合いを披露するのは、ナレ役のコ・ソンヒ(映画『ハッピーニューイヤー』)だ。ペ・ヒョンソン(ドラマ『組み立て式家族~僕らの恋の在処~』など)が演じるお坊ちゃま新入社員の浮世離れ感や、カン・ミナ(ドラマ『女神降臨』など)が演じる元砲丸投げ選手によるアクションなども楽しい。

演出を担当したのは、バラエティ畑出身のパク・ジュンス(『音楽の神』など)。大量のボケツッコミが抜群のテンポで投入されており、毎話最後には「ガウス電子」新製品のPR動画(byマーケティング3部)が紹介されるなど遊び心満載の作品となっている。

④ペガサスマーケット

ペガサスマーケット
©CJ ENM Co.,Ltd,All Rights Reserved

国内屈指の流通系企業「大馬グループ」の理事ボクドンは会長の右腕として能力を発揮してきたが、些細な失敗で左遷される羽目に。島流し先は、赤字続きの「ペガサスマーケット」。やる気ゼロの店員、腐った生鮮食品、ぐちゃぐちゃの陳列に未清掃の店内……と、まさに開店休業状態の地方スーパーだ。

店長のソックだけはその状況を嘆いているが、肝心な部分は本社管理なので手も足も出ない。しかし、グループ内の生ける伝説であるボクドンが社長に就任したことで、「ペガサスマーケット」は息を吹き返していく?

お客様は神様……ではなく、店員が王様であるスーパー

歌に踊りにファンタジーと何でもござれな破茶滅茶コメディ。ボクドンがマーケット改革のために行なったのは、売れない音楽家や中年のフリーター、言いがかりを付けてきたチンピラ、謎めいたパヤ族一同の正社員雇用、労働組合の立ち上げ、最先端技術を搭載した回転ドアの設置など、経営に負担をかけることばかり。さらには「店員が王」というとんでもない方針をも掲げる。

その意図は「ペガサスマーケット」を爆弾化してグループを潰すためなのだが、おかしな施策すべてがマーケットの繁栄に転じていくから面白すぎる。唯一まともそうなソックも次第にボクドンのペースに乗っかっていくという流れも笑いを誘う。

ボクドンを演じるのはドラマ『医師チャ・ジョンスク』などのキム・ビョンチョル。悪役の印象が強い分、真顔でおかしな言動を発する姿が新鮮で、DJをしたり踊ったりと芸達者ぶりにも脱帽してしまう。ソック役イ・ドンフィ(ドラマ『搜査班長 1958』など)による仰天顔やツッコミも冴えている。

⑤サウンド・オブ・ハート

28歳のソクは、ギャグ漫画家“志望”。専業主婦の母ジョングォン、閑古鳥の鳴くチキン屋を営む父チョルワン、芸能事務所で働く兄ジュンと一緒に暮らしながら、編集部に漫画を持ち込む日々を過ごしている。

お金を稼がずに食べて寝て出すだけのソクは、マンション警備やエキストラ出演などの副業で日銭を稼ぐチョルワンと共に、ジョングォンに怒られっぱなしで肩身が狭い。そんな中、2人の身にピンチが降りかかる。

独特の世界観がクセになる日常コメディ

ギャグ漫画家とその家族や友人が繰り広げるおバカな日常を描いたシットコム。誤解などが積み重なって奇妙なトラブルへと発展していくのがとにかくおかしい。ソク役イ・グァンス(映画『奈落のマイホーム』など)の、ヒョロリとした体型や目鼻口をグシャっとさせた表情を活かしたシーン(特にエピソード3.記憶の再構成)なども、涙が出るほど笑える。

母役を“国民の母”キム・ミギョン、父役を名バイプレイヤーのキム・ビョンオク、兄役をドラマ『賢い医師生活』シリーズのキム・デミョンが演じており、各々ハマり役。また、ドラマ『となりのMr.パーフェクト』など恋愛作品のイメージのあるチョン・ソミンが、ソクの同級生エボンを演じて作品にスパイスを与えている。

「誰が未来のお相手か?」という予想を楽しめるドラマ『応答せよ』シリーズや、ノワール映画『新しき世界』などのパロディ、俳優のソン・ジュンギやキム・セジョンのカメオ出演など、Kエンタメ好きにはたまらない演出もあり、1話30分程度でエピソードも少ないから気軽に観られる。なお、大便ネタが多いので観賞タイミングには要注意!

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