年間120本ドラマ視聴するライターが選ぶ!年末年始に一気見したい韓国ドラマ10選【2024年の話題作より厳選】
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年間120本ドラマ視聴するライターが選ぶ!年末年始に一気見したい韓国ドラマ10選【2024年の話題作より厳選】

2024.12.21 20:00

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映画にドラマ、バラエティにドキュメンタリー、授賞式やライブの映像などなど……。動画のサブスクリプションサービスには日々、世界各国の膨大な量のコンテンツが追加されていくが、登録者である己の身はたったひとつ。そのため、「ちょっと落ち着いたら観よう」とマイリストに加え、そのまま忘れてしまうことはないだろうか。みなさん、その“落ち着いたら”のタイミングって、年末年始の今でしょ!?

ということで、今回は2024年に配信された韓国ドラマ作品の中でも、筆者が本気でおすすめする、かつ話題を呼んでいた10作品を紹介したいと思う。作風を紹介する【キーワード】や、どれくらいの時間で完走できるのかが分かる【話/分数】も記載しているので、何を視聴するかの作品選びにぜひ役立ててほしい。なお、作品が配信開始された順に紹介しているので、リアルタイムで話題作を追っていた韓ドラ沼民の方々は、「そうだ、あの作品の後はこの作品に熱狂したなぁ」など、1年の振り返りも兼ねて楽しんでいただけたら幸いである。

①殺し屋たちの店

【キーワード】#ミステリー #アクション #クライム

【話/分数】8話/448分

ある日、大学生ジアン(キム・へジュン)のたったひとりの保護者、叔父ジンマン(イ・ドンウク)が自死。それにより、ジアンは叔父の裏稼業のことを初めて知ったうえ、その危険な遺産=殺し屋向けのECサイトを受け継ぐことに。すぐさま、殺し屋たちから命を狙われるようになり…。

過去と現在が行き来する構成が見事なミステリー。叔父の戦略によって自然とたくましく成長したジアンと、プロの殺し屋たちによる、各々の得意を活かした頭脳戦及び肉弾戦も見応えがある。見目麗しいイ・ドンウクが“姪”視点では垢抜けない叔父に過ぎないジンマンを演じているというのも意外性があって良い。

②私の夫と結婚して

【キーワード】#ラブ #スリラー #ファンタジー

【話/分数】16話/1,021分

夫ミンファン(イ・イギョン)のモラハラや、義母や上司からの圧力により、ストレス過多で末期がんを患ったジウォン(パク・ミニョン)。そこに追い討ちをかけたのが、唯一の親友スミン(ソン・ハユン)と夫の浮気だった。激昂したジウォンは2人と争って落命するが、目覚めると10年前に戻っていた。

復讐劇と恋愛物語を織り交ぜたタイムリープ作品。「二度目は失敗しない」と悔いなき人生を歩み始めたジウォンが、これまで自分を陥れてきた人々をギャフンと言わせる様子が痛快。対して、主人公の味方となる上司ジヒョク(ナ・イヌ)とのロマンスが甘々なのも最高である。

③涙の女王

【キーワード】#ラブ #ヒューマン #サスペンス

【話/分数】16話/1,411分

田舎出身の弁護士ヒョヌ(キム・スヒョン)と国内屈指の財閥令嬢へイン(キム・ジウォン)の夫婦は、結婚3年目にして完全に仲が冷え切っていた。冷酷なヘインや密接すぎる義家族との関わりを断とうと離婚を考えていたヒョヌだが、ヘインは大きな問題を抱えており……。

韓国ドラマではど定番の財閥&格差恋愛ものだが、夫婦のすれ違いの描写は地に足がついており、そのバランス感が良い作品。そこに、主役2人の卓越した演技(特に“涙”は職人の域!)やビジュアル、愛すべき脇役たち、美しいロケーションが組み合わさったことで、傑作に仕上がっている。

④ソンジェ背負って走れ

【キーワード】#ラブ #スリラー #ファンタジー

【話/分数】16話/963分

34歳のソル(キム・へユン)は、バンドECLIPSEのフロントマン、ソンジェ(ビョン・ウソク)の熱狂的なオタク。ライブ後にソンジェと遭遇して有頂天だったが、その晩に彼が急逝したと知ってどん底に。しかし、オークションで競り落としたソンジェの腕時計が突如発動し、17年前へとタイムスリップ。実は当時、ソンジェは近所の同級生。ソルは彼の運命を変えるため奔走する。

“推し”を救うために主人公がタイムリープを繰り返すファンタジーロマンス。物語上、回避できない事件や事故などの場面では緊張感が漂うが、胸ときめくラブシーンに抱腹絶倒のギャグパートなどが良き塩梅で散りばめられており、後味は爽やか。

⑤卒業

【キーワード】#ラブ #ヒューマン #ビジネス

【話/分数】16話/1,111分

人気塾講師へジン(チョン・リョウォン)の勤め先に、10年前の教え子ジュノ(ウィ・ハジュン)が新人講師として入社してくる。塾の命運をかけたプロジェクトを一緒にやり遂げ、同僚として距離が縮まっていく2人。講師と元教え子の関係はいつしか恋人へと発展していくが、問題も立ちはだかる。

会わぬ10年間のうちに色気が加わった弟子とのロマンスを描いた作品。作品全体を貫く落ち着いたトーンや“しっかりと見せない”ベッドシーンの演出などが、逆にセンシュアルだ。また、熾烈な学歴社会の一部である塾を舞台にしたヒューマンドラマでもあり、学校・塾・親、という生徒本人以外の戦いを描き、社会への提言もしている。

⑥遊んでくれる彼女

【キーワード】#ラブ #コメディ #ノワール

【話/分数】16話/1,031分

元ヤクザのボスで現在は堅気となったジファン(オム・テグ)は、クラブで人探しを試みて暴行騒ぎに発展。ジファンに非はなかったが、警官の服を着ていた動画配信者のウナ(ハン・ソナ)に誤解され、オモチャの手錠をかけられる。その後、偶然顔を合わせるようになった2人は恋に落ちていく。

元ヤクザのボスとキッズクリエイターのお姉さんという真逆の2人が織り成すラブコメディ。コワモテな元ヤクザの面々が、無邪気なウナとの交流で童心に戻っていく、そのギャップが笑いと癒しを与えてくれる。ノワール色の強いオム・テグにとっては、まさに新境地である。

⑦白雪姫には死を〜BLACK OUT

【キーワード】#スリラー #ミステリー

【話/分数】14話/894分

ジョンウ(ピョン・ヨハン)は順風満帆な人生を歩んでいたが、高校卒業直前、恋人と幼馴染の殺人容疑で逮捕。事件前夜は酩酊して記憶がなかったため有罪となる。10年後。出所したジョンウ、そして村の不審点に気づいた新任刑事サンチョル(コ・ジュン)は、過去の真相を解明しようと試みる。

狭いコミュニティで繰り広げられるヴィレッジミステリー。事件の全貌が明らかになるにつれて傷つくジョンウが切なく、彼を支えるようになっていくサンチョルとの関係に救われる。また、グリム童話を組み込んだ作品につき、「誰が白雪姫なのか」という考察も楽しめる。

⑧損するのは嫌だから

【キーワード】#ラブ #コメディ

【話/分数】12話/746分

損得勘定に敏感なヘヨン(シン・ミナ)は、出世するためには結婚した方が圧倒的に得だと確信。そのため、行きつけのコンビニのアルバイト店員ジウク(キム・ヨンデ)に結婚するフリをしてくれないかと依頼する。渋るジウクだが、お世話をしている外ネコの保護を条件に承諾する。

契約結婚によって実際に愛が芽生えていくラブコメディで、シン・ミナのチャーミングさや、キム・ヨンデのビジュアルが卓越。こってこてな演出と要所要所でねじ込まれる下ネタが面白すぎる。ドラマ内の展開とドラマ内で登場した18禁ウェブ小説を融合させたスピンオフ作『社長のお品書き』もあわせてぜひ。

⑨Mr.プランクトン

【キーワード】#ラブ #コメディ #ヒューマン

【話/分数】10話/620分

医師に余命最大3ヶ月と告げられたヘジョ(ウ・ドファン)は、院内で元恋人ジェミ(イ・ユミ)を偶然見かける。彼女は名家の息子フン(オ・ジョンセ)と結ばれる身にも関わらず、早期閉経となったことで途方に暮れていた。そこで、ヘジョはジェミの結婚式に乱入して彼女を連れ去り、人生最後の旅の道連れにする。

強引に始まった逃避行によって、ひとりひとりの曖昧な気持ちが明確になっていき、各自新たな生き方へと進んでいく過程が描かれたロードトリップ。気だるげなヘジョをウ・ドファン、天真爛漫なジェミをイ・ユミ、臆病なフンをオ・ジョンセ、とキャスティングが完璧。最後は涙が止まらなくなる。

⑩照明店の客人たち

【キーワード】#ホラー #ミステリー #ヒューマン #ラブ

【話/分数】8話/405分

風変わりな客人たちも訪れる、薄暗い路地裏で照明店を営むウォニョン(チュ・ジフン)。常にサングラス姿で無愛想に接客しているが、それには理由があった。また、風変わりな客人たちにもそれぞれ事情があり……。


『ムービング』原作・脚本家による最新作。公式が発表しているコピー「切なくも温かい人間愛を描いた感動のヒューマンミステリー」は誤りではないのだが、ホラー色が強いことも警告しておきたい。ウォニョンの来歴や各客人たちの繋がり、そして様々な愛の形に気付いた時、恐怖が感動へと変わる。しかし、最後までどうか気を抜かないように。

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