中村倫也の表情に魅せられて…もう二度と見たくないほど“喪失感”を覚えた陣内の過去『DOPE』第2話
髙橋海人、中村倫也主演、性格正反対のふたりによる刑事ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第2話をレビュー
私たちは松本潤に何度撃ち抜かれたら気が済むのか。何度泣かされたら気が済むのか。
日曜劇場『19番目のカルテ』(TBS系)がスタートした。本作は、18の専門分野に分けられている日本の医療に加わった19番目の新領域「総合診療科」を舞台にした物語である。主人公の徳重晃(松本潤)は、病気だけでなく、心や生活背景にも寄り添って、患者にとっての最善策を見つけていく。
早くも心に刻まれるシーンが多かった第1話を振り返っていこう。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
「魚虎総合病院」整形外科の新米医師・滝野みずき(小芝風花)は、窮地に立たされていた。なぜなら、骨折で入院していた担当患者・横吹順一(六平直政)が、突然、喉をおさえて苦しみだしたからだ。パニックになるなかやってきたのは、総合診療医を名乗る徳重晃。彼は、特別な手術を施すことなく、患者の情報を聞き出すことで、隠れた病気を見つけだしていた。
初めて壮絶な現場を目の当たりにし、ショックを受けた滝野は、意を決して徳重のもとへ。新設された総合診療科に配属された彼から、問診の仕方を学ぼうというのだ。だが、「もっと患者さんを診れるようになりたいんです。一人でしっかりと……」、「何でも治せるお医者さんはいないんですか?」と問うも「いないね」と返された。
肩を落とし、その場を後にしようとする滝野に、徳重は「誰かに頼るのは悪いことかな?」と投げかけた。
そんななか、職場で倒れたデザイナー・黒岩百々(仲里依紗)が病院に運ばれてきた。全身に痛みがあるものの、病名が特定されず、病院を転々としていた彼女。すでに医者を信じられない状態となっており、目を覚ましたあとすぐに病院から出て行こうとした。しかし、滝野の説得により、総合診療科で診察を受けることに。
徳重は入院を勧めるも「無理です。最近、立て続けに人が辞めてしまって。今とても休める状態じゃない」、「病気かどうかも分からないのに、会社は休めません。それに、大したことじゃないのに“それくらいで”と思われたら、もうみんなと働けません」と断る百々。だが、徳重は「痛みを感じ、事実生活に支障が出ている。それは大したことだと僕は思います」と優しく包み込んだ。
入院後、検査結果と百々からの話を聞いた徳重は、彼女を苦しめている病気を特定した。彼から診断結果を聞いた百々は思わず「やっとこれで病気だって言える!」と号泣して喜びを爆発させた。原因不明の痛みに耐えながら、精神的にも肉体的にも疲弊していた彼女。だが、“ひとを診る”徳重の問診のおかげで、心も体も救われる結果に。徳重が「あなたの話を聞かせてください」と手を差し伸べ、地獄のような暗闇から救ってくれたのだ。
今回の一件で感銘を受けた滝野は「患者さんの人生を全部しっかり診るなんて、私、やっぱりできないと思います……一人では。けど一人じゃない。そのことを忘れなければ、なんでも治せるお医者さんに(なれる)!」と希望を見出す。そんな彼女に徳重も「いいじゃない。なれるよ」と背中を押した。
徳重のまなざしは、まるで陽だまりのようだ。彼に見つめられると、心がポカポカする。これからも徳重は、そのまなざしで人々の心を救っていくことだろう。
ああ、なんて素敵な作品なんだろう。今回、『99.9-刑事専門弁護士-SEASONⅡ』以来、約7年ぶりとなる日曜劇場に凱旋した松本が、またも記憶に残る作品に出会わせてくれた──。
長年、松本を応援し続けている人は誇らしかったんじゃないかと思う。嵐として、俳優として、表現者として、これまでさまざまな松本潤を見てきたが、今回もまた期待のハードルをピョンと超えて、とんでもない世界に連れ出してくれた。ファンの方は思っただろう。これが松本潤なのだ、と。
次回は第2話。心臓に先天性の病気を抱えている少年・岡崎咲(黒川晏慈)が救急搬送される。
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髙橋海人、中村倫也主演、性格正反対のふたりによる刑事ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第2話をレビュー
真城からの気持ちが信じられずに疑心暗鬼になっていた奏だったが、話を重ねていくうちに、好かれている自信を少しずつだが持ち始める。両想いであることを知り、奏は抑えきれない喜びを感じていたが……。
本作の原作となる連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」(ゼノンコミックス/コアミックス)を手掛ける富士屋カツヒト先生が撮影現場を訪問。その様子をレポートします!
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