プレミアリーグの舞台に復帰したウィリアンは、フラムでの再出発に喜びを爆発させている。1月の移籍市場終了日に電撃加入を果たした36歳のベテランが、古巣への愛着とマルコ・シルバ監督への信頼を語りながら、FAカップ優勝という大きな夢を明かした。

「プレミアリーグに戻れてとても幸せだ。再びフルアムでプレーできることを本当に嬉しく思っている」と、元ブラジル代表の元ウイングは語る。彼にとってクラブは単なる職場以上の意味を持つ。「とても素晴らしいクラブで、皆が親切で、何か重要なことを成し遂げたいという思いを持っている人たちが集まっている」

マルコ・シルバとの再会

フラム復帰の大きな要因となったのは指揮官の存在だ。「マルコ・シルバは私はマルコ・シルバと一緒に働くのが大好きな人物だ。彼と毎日トレーニングをして働くために戻ってきたことは特別なことだ」とウィリアンは監督との関係を強調した。そして、シルバ監督の手腕についても惜しみない賛辞を送る。「彼は毎日一生懸命働くタイプの監督だ。素晴らしい人柄で、私が一緒に仕事をした中で最高の監督の一人と言える」

オリンピアコスとの契約を解消してプレミアリーグに戻ってきた理由について、彼は正直な思いを吐露した。「去る決断をした時、自分のプレミアリーグでの時間は終わったと思っていた。でもそうではなかったと気づいたんだ。プレミアリーグでプレーすること、このクラブでプレーすることが本当に恋しかった」

FAカップの夢

チェルシー時代に数々のタイトルを獲得した経験を持つウィリアンだが、フラムでのFAカップ制覇という新たな目標を掲げている。「このクラブでFAカップを獲得することは、私にとって、そしておそらくファンにとっても特別なことになるだろう」と語るウィリアン。「このクラブには大きな可能性があると常に言ってきた。イングランドで最高のクラブの一つになる可能性があるんだ。そのためにはトロフィーを獲得し始める必要がある。今シーズンはそうするための絶好の機会だ」

彼の言葉には、単なる選手以上の視点が感じられる。チェルシーでプレミアリーグ、FAカップ、リーグカップ、ヨーロッパリーグと数々のタイトルを獲得してきた経験が、彼の発言に重みを与えている。

トップ5入りと欧州挑戦

ウィリアンの野心はFAカップだけではない。現在トップ5から3ポイント差のフラムには欧州の舞台を目指す可能性も見えてきた。「サッカーでは何でも可能だと思う。そして神様と一緒なら全てが可能だ」と前置きしつつも、「一歩ずつ、試合ごとに考えていかなければならない。今のようなプレーを続けていけば、来シーズンの欧州サッカーに出場するチャンスは十分にある」と冷静な分析も忘れない。

36歳という年齢を感じさせない活躍を続けるウィリアンは、自身のキャリアプランについても明かした。「毎日のトレーニングや試合中も良い気分で、同じようにプレーを続けて、あと3〜4年は続けたい」と、40歳までの現役続行を目標としていることも認めた。「それが目標だ。40歳でキャリアを終えるのが目標だ」

ブラジル人ウィングは引退後についても考えを巡らせている。「サッカーに残りたい。すでにエージェントになる計画を立てていて、何かコースも受け始めるつもりだ」と将来像を語った。「サッカー選手のキャリアをケアしたい。状況によって助けになりたいんだ。プロになってお金を得始めると苦労する選手もいる。選手がお金を管理する方法などについて、サッカーの外でも助けたい」

古巣への愛着、監督への信頼、明確な目標設定。プレミアリーグに舞い戻ったウィリアンの新たな挑戦が、今始まろうとしている。