妻夫木聡“栗須”、松本若菜“加奈子”への不器用すぎるプロポーズが最高だった『ザ・ロイヤルファミリー』第6話
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第6話をレビュー

前回、ロイヤルイザーニャの劇的な勝利で首の皮一枚つながった競馬事業部。夢に向かって新たな競走馬探しを始める栗須栄治(妻夫木聡)と山王耕造(佐藤浩市)だったが……。
ベテラン俳優の演技に涙した『ザ・ロイヤルファミリー』第3話の名場面を振り返る。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
栗須たちは、優秀な競走馬を数多く生産している北陵ファームのセリに挑む。だが、株式会社ソリューのCEO・椎名善弘(沢村一樹)たちが、狙っていた馬を落札してしまう。そんななか、栗須は、牧場の経営に苦しむ野崎加奈子(松本若菜)の父・剛史(木場勝己)が育てた馬の購入を提案した。
しかし、剛史は馬を売る気がないようで、現場の空気は最悪に。さらに「北陵さんで、別の馬を探されたほうが無難かもしれませんよ」「本当に勝つ気はあるんですか?」と耕造に問いかけ、揉めてしまう。剛史は自分が育てた馬に1億円をつけており、馬主の覚悟を問うていたのだ。
加奈子から牧場への想いを聞いた栗須は、次の預託先を探していた繁殖牝馬・ロイヤルハピネスを、彼女たちに預けることを提案する。
再び日高の牧場を訪れた耕造と栗須は、剛史らと共に腹を割って話すことに。昔、サラブレッドと言えば日高地方だったが、今は厳しく、日高の連中は諦めてただ食いつなぐだけの経営をしている、と剛史は言う。「でも俺は勝ちたい。勝ちたいんです。そうでねえと何のために生きてんのか分からなくなるでしょ」「私の目標は、誰が何と言おうと、この牧場の馬でG1を獲ることです」。
そこまで勝ちにこだわる理由はなにか。耕造が問いかけると、同席した加奈子が口を開いた。父は共に育ち、切磋琢磨してきた同年代の牧場関係者、そして母の想いを背負っている、と。彼の背中には、懸命に挑んでそれでも廃業したり夢半ばで亡くなったりした仲間たちの想いが乗っかっている、と。
「父の夢は……日高の……みんなの夢なんです」
加奈子の話を聞いた耕造は「俺の夢もG1だ」「あんたと同じ夢を持つ馬主がここにもいるんだよ。そして今、俺にもう一つ夢ができた。その夢を日高の馬で成し遂げるんだよ」と語る。剛史からもう一度「勝つ気はありますか?」と問われた耕造は、深く頷き「死に物狂いだ」と返答。彼の決意に、剛史は顔をくしゃくしゃにして「なら、どうかお願いします!」と頭を下げた。
『ザ・ロイヤルファミリー』は、妻夫木聡や松本若菜らの演技はもちろんのこと、佐藤浩市、木場勝己、そして育成牧場の牧場長・林田純次を演じる尾美としのりら、名優たちの演技に心震わされるシーンが多々ある。
普段はぶっきらぼうな耕造が、馬の前や牧場主たちの想いに触れると、とたんに穏やかな表情になるシーン、心の底から出た剛史の「お願いします」と頭を下げたシーン、育てた馬が勝ったときの林田の号泣シーン(第2話)など、もう涙なしには見られない。単なる演技や物語としてではなく、目の前で人間の真摯なやりとりが繰り広げられており、胸を打たれる。視聴者にもその想いは届いてるようで、SNSでも「毎週泣ける」「もらい泣き」「毎回感動」といった称賛の声が相次いだ。
次回は、いよいよ物語が大きく動く。耕造が名付けた1億円で買った馬・ロイヤルホープ(栗須が『サンダー』と名付けたが却下されたようだ)は、警戒心が強いため、騎手探しが難航する。栗須と調教師の広中博(安藤政信)は、岩手競馬所属の金髪騎手・佐木隆二郎(高杉真宙)に注目して……。
予告シーンで明らかになったのは、長らく役名や人物像が明らかになっていなかった目黒蓮(Snow Man)の登場だ。妻夫木演じる栗須とすれ違っていたが、一体どんなキャラクターを演じるのか。次回の放送に期待が高まる。
第3話はこちらから
第4話予告編はこちらから
公式サイトはこちらから
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第6話をレビュー
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第5話をレビュー
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第4話をレビュー
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第2話をレビュー
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第1話をレビュー
物語も終盤に差しかかり、勝男と鮎美の復縁に関しては視聴者からもさまざまな意見が上がっている。
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第6話をレビュー
波瑠×川栄李奈、正反対の人生を歩んできた2人が「母親なりすまし」で受験に挑む『フェイクマミー』第6話をレビュー
続く舞台『雨と懺悔』の稽古。しかし白崎由岐は壁にぶつかっていた。自信を無くした白崎は肩を落とし、羽山麻水との家へと帰り…。
勝男に鮎美と復縁するチャンス到来!?と思いきや、また新たな関係で出会い直した2人の心温まるやりとりが反響を呼んだ。