阿部寛演じる型破りなキャスター・進藤壮一と、永野芽郁演じる総合演出・崎久保華が、報道番組「ニュースゲート」を舞台に、闇に葬られた真実を追求し悪を裁いていく社会派エンターテインメントドラマ・TBS日曜劇場『キャスター』。
社会のタブーに迫る数々の難事件に挑んできた物語はいよいよクライマックス目前。第8話から始まる最終章を前に、第7話までに残された“4つの未解決の謎”を振り返る。それぞれどのように最終章の鍵を握るのだろうか──?!
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
崎久保華の最愛の姉・サラは幼少期に難病で亡くなったが、背景には「ひまわりネット(旧:難病支援の輪)」が深く関与していた。この組織は表向きには重病患者を支援する慈善団体だが、その実は違法臓器移植手術を斡旋する闇ネットワーク。18年前、ひまわりネットが手配した移植手術直前に進藤壮一がスクープしたことで組織が摘発され、サラは手術台の上で命を落としたのだった。
華は「報道によって姉の命が失われた」と進藤を糾弾する一方で、助かる命の陰で誰かが闇取引によって犠牲になっていた現実を知り、自身の正義を揺さぶられる。進藤の暗躍もあり、ひまわりネットの代表・深沢は逮捕されるが、刑務所で服毒自殺してしまう。
深沢の奥にいる組織の黒幕が誰なのかは未解明のまま。華と進藤がお互いの正義を巡って対立する中で、最終章どのように謎が解明されるのか──?
進藤壮一がキャスターとなる原点には、42年前に起きた新聞記者の父・松原哲(山口馬木也)の火災死という悲劇がある。当初自死とされていたが、進藤は父の死の真相を追い続けている。松原が亡くなった当時、航空自衛隊輸送機の墜落事故が大きく報じられていたが、この事故の真相は国家レベルで隠蔽されていたと思われ、新聞記者だった父の死との関与を疑っているのだ。
この当時の新聞記事は劇中度々登場しており、「ニュースゲート」を放送するテレビ局JBNの会長・国定義雄(高橋英樹)もスクラップしている。国定は第2話で羽生官房長官(北大路欣也)の病死に際し「ありがたいねえ、秘密を墓場まで持っていってくれた」と発言するなど、事故の隠蔽や松原の死への関与が最も疑われる。一方、国定は「ニュースゲート」に進藤を引き抜いた張本人でもあり、もし彼が黒幕なら進藤は皮肉にも父の死に関わった人物の下で報道をしてきたことになる。
進藤が追い求めた真実は、進藤に何を突きつけるのか──?
JBN会長・国定義雄には、進藤の父の死に限らず、物語に散りばめられた多くの事件や謎の黒幕説がささやかれている。第7話では違法臓器移植を実行したひまわりネットの代表・深沢の逮捕後に国定が「片付けはきっちり頼むよ」と電話で何者かに指示する姿が描かれ、直後、深沢は刑務所内で服毒死を果たした。
少なからず違法臓器売買ネットワークに関わりがあるならば、もうひとつ物語上に残された大きな謎、進藤の元妻が通り魔に襲われ重傷を負った事件への関与も疑われる。当初は偶発的な通り魔とされていたが、第5話で臓器売買組織との関わりが浮上、長年行方不明だった華の父・川島(山中崇)がこの襲撃事件の実行犯である可能性まで見えてきたのだ。
SNS上でも「国定がラスボス」と、自衛隊輸送機墜落事故の隠蔽、進藤の父の死、華の姉の事件など一連の事件を裏で操る黒幕ではないかという声が高まっている。進藤の元妻を“誰が何のために襲わせたのか”が黒幕やその組織に近づく鍵となることが予想される。
そして最終章で、国定の不穏な行動の真意が暴かれることに注目が集まっている。
報道局で雑用をこなす清掃員・鍋田雅子(ヒコロヒー)も物語の鍵を握る(?)謎の多い人物だ。鍋田は、賭博関連の法律に詳しかったり、会長室のゴミを意味深に回収したりと、一介の清掃員ではない様子を見せ、第5話では、JBNの社会部部長・駒井の不正を暴く写真を進藤に送り、警察と反社会勢力、そしてマスコミの癒着事件解決に寄与した。
随所に暗躍する鍋田だが、第7話まででは誰かに指示されて動いている様子もなく、その正体について警察や公安の潜入捜査官、JBN元職員で何かしら復讐を企てている、国定のスパイなど様々な憶測を呼んでいる。
JBN内を自由に動き回れる清掃員という立場を利用して“何か”を探っている様子の鍋田、最終章で彼女の素性が明かされることにも期待が集まっている。
これらの4つの謎に考察を巡らせながら、最終章開幕を待ちたい!
イッキ見はこちらから
第8話予告編はこちらから
サイドストーリーはこちらから
公式サイトはこちらから
間宮祥太朗主演、火種を探す弁護士集団が主人公のドラマ『イグナイト –法の無法者–』第7話をレビュー
第9話では、詩穂に脅迫状を送り続けてきた犯人が判明する。かつて「専業主婦は贅沢」と言っていた中谷が専業主婦を見下す世の中に異議を唱え、その成長ぶりに反響が集まった。
間宮祥太朗主演、火種を探す弁護士集団が主人公のドラマ『イグナイト –法の無法者–』第6話をレビュー
ついに恋人同士になった不思議麻衣と上下亮。デートもして、ふたりの仲は深まっていくばかり……のはずだが、そこに現れたのは上下の元カノの綾。元カノと今カノの対面、本来ならば修羅場の予感だが……。