初の後楽園“オクタゴンリングで豪華カードが実現「KNOCK OUTのこれからの姿勢を、本気で見せる大会に」| KNOCK OUT.56
国内外の強豪ファイターたちが競い合い最強を決めるリングとして、2016年のスタート以来多くのファンからの支持を集めているキックボクシングイベント『KNOCK OUT』。今回は『MAROOMS presents KNOCK OUT.56 ~NEW BEGINNING~』(8月29日(金)東京・後楽園ホール)の選手発表記者会見の内容をお届けする。
1985年に元キックボクシング日本ウェルター級チャンピオン、シーザー武志(現会長)によって創設された、『SHOOT BOXING』(SB)。パンチ・キックに加え、投げ技や立った状態での関節技も認められた、立ち技総合格闘技だ。今回は、『SHOOT BOXING 2025 act.4』(8月9日(土)東京・後楽園ホール)の対戦カード発表記者会見の内容をお届けする。
会見には、SB日本スーパーライト級タイトルマッチでの対戦が発表されていた王者イモト・ボルケーノと、ここまで3階級を制覇しているライト級王者・笠原弘希が出席し火花を散らした。また、出場が予定されていたSB日本フェザー級王者・山田彪太朗、SB日本スーパーバンタム級王者・山田虎矢太、RISEフェザー級王者・安本晴翔の対戦相手も発表され、それぞれが意気込みを語った。
※対戦カードの詳細は記事末尾に記載
──まずは最初のカード、SB日本スーパーライト級タイトルマッチ、王者・イモト・ボルケーノ選手と挑戦者・笠原弘希選手の会見です。それぞれこの試合への意気込みをお願いします。
イモト:イモトです。1年ちょっとお休みさせてもらっていたんですけど、その間65キロで笠原くんが色々やってくれていました。65キロが舐められないように、SB代表として締めてやろうかと思っています。よろしくお願いします。
──続いて、挑戦者の笠原弘希選手から、試合への意気込みをお願いします。
笠原:まず、ちょっとイモト選手に言いたいことがあるんですけど、SNSで「ぶっ飛ばす」とか、いきなりリポストで出てきて俺に言ってきたけど、なんだろうな、それ。あんたが言える言葉じゃないでしょって。SBの65キロで俺が引っ張ってきてやってきて、65キロのベルトを獲って。チャンピオンらしい成績も残せてなくて、なんでいきなり出てきて、俺に「ぶっ飛ばす」って生意気じゃない?ちょっと。今やってもいいよ。それぐらいの気持ちです。ちょっと今ムカついてるんで、こういう言葉になっちゃってますけど、ベストを尽くして、必ず8月9日は倒したいと思います。よろしくお願いします。
──いま笠原選手からいろいろと言われましたが、それに関してイモト選手、どう思いましたか?
イモト:まあでも、実際俺も試合してなかったりとか、奥山(貴大)君に負けたりとかで連敗している中での対戦になるんで、言われるんだろうなとは思ってたんですけど。チャンピオンは俺なんで、あんまり舐められてもっていうのはあります。試合の当日はっきりすると思うんで、そこは楽しみにしてもらえればと思ってます。
──では両選手に伺います。相手のファイターとしての印象をお願いします。まず笠原選手から。
笠原:特にありません。
──イモト選手はいかがでしょうか。
イモト:序盤、中盤、終盤、隙のない強い選手だと思います。でも俺は負けないと思うんで問題ないです。
──笠原選手にお聞きします。今回、勝てばSB史上初の4階級制覇となりますが、それについてはどのような想いがありますか?
笠原:どういう想いというか、まあ、そうですね、SBの笠原弘希としての存在感を示すための4階級制覇というか。まあ僕は5階級まで狙ってますけど、まずは存在感を示すための一個のタイトルマッチです。
──すでにSBを代表する選手になっていると思いますが、それでもSBのベルトは持っておきたいという気持ちがあるのでしょうか?
笠原:おっしゃる通りなんですけど、奥山選手も今年SBのリングで試合してないし、65、67.5キロのチャンピオンたち、情けないなってちょっと思ってます。SBを盛り上げてなんぼだと思ってるんで。ベルト巻いた人が調子良くない時だってありますけど、ただなんかチャンピオンらしい結果を残せてないのも事実ですし。そこにちょっと腹が立ってるというか。だからもう俺がベルト巻こうかなと思ってます。
──イモト選手に質問です。怪我での離脱や他団体での試合も経験されましたが、今の自分はどのようにバージョンアップされたと感じていますか?
イモト:ファイトサイエンスというジムに移籍させてもらったんですけど、代表が空手のインターナショナルコーチをしていて、そこで今勉強させてもらってて。立ち方、立ち位置、構え方、握り方、全部そこで一新させてもらって、全部変えてるつもりなんで。立ち位置としてはまだ全然わかんないんですけど、この試合で全部わかるかなとは思います。
──笠原選手のこれまでの活躍ぶりはどう見ていましたか?
イモト:SBの選手として他団体で戦ってくれてるんで、SBの看板を背負ってくれてるのかなとは思ってました。それぐらいです。
──先ほどから笠原選手に言われっぱなしですが、チャンピオンとしてこの防衛戦への意気込みはどうでしょう?
イモト:防衛戦だったりとかタイトルマッチだったりっていうのとは関係なく、僕の“第二の復帰戦”、新しいイモト・ボルケーノとしての一戦目として見てもらいたいと思ってます。
──SBを代表する顔として、どんな試合を見せていきたいですか?
笠原:もちろんこの試合はKOで倒します。そういう結果をみんなが望んでると思うんで。
イモト:SBらしい“打・倒・極”を全部使った試合がしたいと思ってます。ここで笠原君にちょっと提案なんですけど、普通のグローブじゃなくてオープンフィンガーでタイトルマッチを…
笠原:(食い気味に)全然いい、全然いい。肘ありでもいいよ。もう何でもいいよ。うん、かかってこいよ。
──イモト選手、今の提案の理由を教えてください。
イモト:シーザー会長が言ってたんですけど、元々のSBの形っていうのが、オープンフィンガーのSBルールっていうのがあったんで。原点に立ち返った、全部が使える試合はどうかなと思って。笠原くんもオープンフィンガーですごい結果を残してる。僕もここ数年オープンフィンガーしかやってないんで、よかったらそれでどうかなっていう提案でした。
──笠原選手は、どんなルールでも関係ないと?
笠原:まあそうですね。負けないんで。
──続いては、40周年記念大会で行われるS-cup出場に向け、フェザー級の3選手が揃いました。SB日本フェザー級王者・山田彪太朗選手、SB日本スーパーバンタム級王者・山田虎矢太選手、RISEフェザー級王者・安本晴翔選手です。3選手はそれぞれムエタイの強豪を迎え撃ちます。それぞれ意気込みをお願いします。
山田彪太朗:まず今回、出場できて非常に感謝しています。11月24日にS-cupが控えてますけど、調整試合のつもりはさらさらないし、ちゃんとこのデウン・ジットムアンノン選手もプロでタイでチャンピオンになっている強い選手ですし、「日本の双子 vs タイの双子」、山田ツインズなめるなよっていうところを見せたいと思いますので、皆さん楽しみにしていてください。
山田虎矢太:前回いい勝ち方ができて、ボーナスもゲットできて、いま非常に自信に満ち溢れています。練習もいい状態で進めています。なので、今回相手の選手も強い選手と聞いているんですけど、格闘家としても、そして双子としても強いっていうところをお見せできるように頑張りますので、皆さん楽しみにしていてください。
安本:RISEから来ました。RISEフェザー級チャンピオン、橋本道場の安本晴翔です。SBの試合というか、団体での試合は久々ですし、すごく強いタイ人を呼んでもらったので、しっかり倒して勝ちたいと思います。
──対戦相手の印象をお願いします。
山田彪太朗:相手選手の映像をまだあまり見てないんですけど、長身でザ・ムエタイというか、結構首相撲が多めの印象で。そういう展開になっちゃうのかなと思うんですけど、首相撲ずっと付き合ってしょっぱい試合するのは真夏にふさわしくないんで。もう相手どうこうより、自分との戦いですし、自分らしい試合をすれば、自然と真夏にふさわしい熱い試合を見せられると思います。
山田虎矢太:僕も昨日ちらっと映像を見たんですけど、彪太朗の相手と同じく、結構身長高くて、やっぱ蹴り主体の、ザ・ムエタイという感じのスタイルでした。相手の選手たちが二人並んで写ってる写真があったんですけど、あれどっちが俺の相手かなって(笑)。普段僕たちが「山田ツインズこれどっちだろう」って言われる、その気持ちがすごい理解できたというか。なので、当日までちょっとわかんないと思うんですけど(笑)。リングに立ってる相手が自分の相手だと思って、しっかり仕留めたいと思います。
安本:僕の選手の印象は、右も左もスイッチして戦ってて、パンチも打ってたし、蹴りも打ってたんで。タイ人っぽいスタイルの中に、パンチもできるっていう感じの選手でしょうか。
──安本選手に伺います。今回SBに出場し、S-cupを目指そうと思ったのはなぜでしょう?
安本:僕はSBの選手に負けてるんで、まあそこを取り返しに来たっていうのもあるんですけど。SBは好きですし、先輩の風間(大輝)さんも出てるんで。取りに来ました。
──風間選手から投げや立ち関節など、SBの技術を教わったりは?
安本:風間さんすごく投げがうまいんで。アドバイスを聞いたりとか、いろんなSBの要素を聞きながら練習はしてます。
──前回ONEで敗れ、さらにSBの選手へのリベンジ。二つのテーマがあるように感じます。
安本:そうですね。去年はすごく強い選手が相手で、負けてしまったんですけど。借りを返すじゃないですけど、ここで勝って、克服したいと思います。
──RISEのチャンピオンとして負けられないという気持ちは?
安本:チャンピオンとしての意地は持ってるんで、そこはしっかり倒しに行こうと思います。
──山田兄弟にお聞きします。今回、安本選手が参戦してきたことについて、そしてS-cupで戦いたいか、どうお考えですか?
山田彪太朗:まず現RISEチャンピオンである安本選手が、こうしてSBのリングに上がってくれることは、非常にシュートボクサーとして楽しみです。いち格闘技ファンとしても、今の安本選手がSBのリングで、SBのルールで戦ったらどういう試合をするんだろうと。実際S-cupに安本選手もエントリーして、自分もエントリーするってなったら、避けては通れない相手だと思うので。
安本選手とは、橋本道場に行かせてもらったりとか、安本選手がジム来てくれたりとかで交流はあって。練習を一緒にやってる中で、「これ実際試合だったら、すごく厳しい相手になるな」と正直意識はしてました。いざその時が来たら、どういう展開になるかが楽しみですし、RISEチャンピオンと純粋にやりたいですね。
山田虎矢太:僕もまったく同じで、現チャンピオン、RISEのチャンピオンがこうやってSBのS-cupを目指して8月に出てきてくれること、すごく感謝してます。安本選手だからというわけではないんですけど、他団体の同じ階級で強い選手がいたら必ず対戦して勝ちたいのが、格闘家の気持ちだと思うので。今回はまだ戦わないので、普段一緒に練習している仲間として一緒に3人揃っていい勝ち方をしたいです。11月にS-cupで当たることがあれば、必ず勝って決勝に行きたいと思っています。
──山田兄弟に伺います。今回、タイの双子と戦うということで、ある意味「ツインズ世界最強決定戦」のようなテーマもあると思いますが。
山田彪太朗:そうですね。格闘技を始めた頃から、二人で世界一になるのが夢だったんで。できれば、お互い違う階級で一緒に世界一になりたかったですけど、双子なんでね。体格も一緒なので、今同じ階級になっちゃって、二人で世界一の座を争わなきゃいけない。ただまあ、願わくばですけど、世界決勝でこうやってやりたいので。そのためにも今回、二人とも似たような相手ですけど、絶対にいい勝ち方をして、S-cupにつなぎたいと思ってます。
山田虎矢太:彪太朗が言ったように、本来元々僕が55キロでやっていて、彪太朗が1個上の57.5でやっていて。二人揃ってチャンピオンになって、このままお互い世界一を目指すのが理想ではあったんですけど、僕もやっぱり体が大きくなってきて、同じ階級になってしまった。そうなった以上、お互い世界一になりたい気持ちはあるので、ぶつかることになるだろうなとは思ってきました。
ただ、僕たちが見せたいのは、兄弟同士で殴り合う、ただの残酷な試合ではないんです。SBという素晴らしい格闘技を小さい頃から二人で頑張ってきて、世界一を決める舞台で戦えるまでに成長できた。そういう格闘技の素晴らしさ、SBの魅力を伝えたい。そんな試合が僕たちならできると思っているので、それを皆さんにお届けしたいと思っています。
──S-cupという歴史あるトーナメント、そのタイトルへの思いをそれぞれ聞かせてください。
山田彪太朗:S-cupを今まで見てきて、今までは70キロや65キロの中量級で行われてたのが、今年初めて、この57.5でやるということで。正直いま、僕のため、僕がフェザー級のチャンピオンだからS-cupが開催されると思っているので、確実に僕が獲らなきゃいけないトーナメントだと理解しています。何が何でも、S-cupで世界一になります。
山田虎矢太:僕が小さい頃から生で観戦してきて、本当に輝いているトーナメントなんです。シュートボクサーなら、必ず憧れて目指すべきベルトだと思っています。先ほど彪太朗が、「僕がフェザー級のチャンピオンになったから開催される」と言ってたんですけど、そうではなくて、彪太朗がチャンピオンなのはもちろんあるけれど、僕が階級を上げて57.5になったから盛り上がること、盛り上がって開催される。それが今回のS-cupだと思うんで、ここは必ず僕が獲りたいと思います。
安本:僕も小さい頃に見ていて、ベルトもすごくかっこいいし、当時チャンピオンになった人たちはすごく輝いて見えてたので。山田ツインズが「僕らがいるから開催される」って言ってるんですけど、僕もいるから開催されるのかなっていう感じはありますね。今このフェザー級ですごく強い選手がいっぱい揃ってるのが、多分一番のきっかけだと思うんで。一番を決めたいと思います。
2025年8月9日(土)東京・後楽園ホール
開場/17:00(予定) 開始/17:30
▼SB日本スーパーライト級タイトルマッチ65.0kg契約エキスパートクラスルール3分5R延長無制限R
イモト・ボルケーノ(FIGHT SCIENCE/SB日本スーパーライト級王者)
vs
笠原弘希(シーザージム/SB日本ライト級王者/挑戦者)
▼59.0kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級王者)
vs
デウン・ジットムアンノン(タイ/PROムエタイフェザー級チャンピオン)
▼59.0kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級王者)
vs
ダウ・ジットムアンノン(タイ)
▼57.5kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
安本晴翔(橋本道場/RISEフェザー級王者)
vs
サタントン・チョー・ハパヤック(タイ)
▼70.0kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
都木航佑(キャピタルレイズ fighting GlaNz/SB日本スーパーウェルター級王者)
vs
荒尾祐太(チーム吉鷹)
▼70.0kg契約オープンフィンガーグローブマッチ エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
風間大輝(橋本道場/SB日本スーパーウェルター級3位)
vs
高橋幸光(飯伏プロレス研究所/WMC日本スーパーライト級王者、元BOMウェルター級王者、元J-NETWORKライト級王者、第18代MA日本ライト級王者/SB日本スーパーウェルター級1位)
▼62.5kg契約オープンフィンガーグローブマッチ ヒジありエキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本スーパーフェザー級1位)
vs
クリスチャン・グイド(アルゼンチン)
▼52.5kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
小林大樹(龍生塾/SB日本フライ級2位)
vs
竹野展生(風吹ジム/初代S-BATTLEフライ級王者)
▼61.5kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限R
金子徹哉(BELLWOOD FIGHT TEAM)
vs
佐々木健吾(マッハ道場巣鴨)
国内外の強豪ファイターたちが競い合い最強を決めるリングとして、2016年のスタート以来多くのファンからの支持を集めているキックボクシングイベント『KNOCK OUT』。今回は『MAROOMS presents KNOCK OUT.56 ~NEW BEGINNING~』(8月29日(金)東京・後楽園ホール)の選手発表記者会見の内容をお届けする。
世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体として、世界最高のMMAアスリートが名を連ねるUFC。U-NEXTがライブ配信した2025年7月20日(日本時間)開催の『UFC 318』では、ライト級5位”マックス・ホロウェイ”と、この試合での引退を発表している同級6位の”ダスティン・ポワリエ”がBMFベルトをかけてメインイベントで対戦し、ホロウェイが判定勝ちを収めた。 UFC代表のデイナ・ホワイトは、『UFC 318』をどう総括するのか。試合後会見で自ら語った、振り返りの内容をお届けする。
U-NEXTがライブ配信した2025年7月20日(日本時間)開催の『UFC 318』では、ライト級5位”マックス・ホロウェイ”と、この試合での引退を発表している同級6位の”ダスティン・ポワリエ”がBMFのベルトをかけて、メインイベントで対戦した。試合後会見でダスティン・ポワリエが自らの言葉で語った心境や想いをお届けする。
U-NEXTがライブ配信した2025年7月20日(日本時間)開催の『UFC 318』では、ライト級5位”マックス・ホロウェイ”と、この試合での引退を発表している同級6位の”ダスティン・ポワリエ”がBMFのベルトをかけて、メインイベントで対戦した。試合後会見でマックス・ホロウェイが自らの言葉で語った心境や想いをお届けする。
U-NEXTがライブ配信する2025年7月20日開催(日本時間)の『UFC 318』では、ライト級5位”マックス・ホロウェイ”と、同級6位の”ダスティン・ポワリエ”がBMFのベルトをかけて戦うメインイベントが実現。また、フェザー級11位タイの”ダン・イゲ”と”パトリシオ・ピットブル”が戦うフェザー級マッチでも注目を集めている。 今回は、マックス・ホロウェイのU-NEXT独占インタビューをお届け。気になる日本人ファイターや日本の印象、日本のファンへのメッセージを語ってくれた。