“色気ダダ漏れ”中村倫也דまっすぐな想い”を感じる髙橋海人「こんなのが見たかった!」が詰まった『DOPE』第1話
髙橋海人、中村倫也主演、性格正反対のふたりによる刑事ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第1話をレビュー
本当の陣内鉄平(中村倫也)はどこにいるのだろうか?金曜ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第2話の彼は、シーンによって違う表情をしており、ますます陣内のキャラクター像が掴めなくなってしまった。ただ、そのどれもが心に響いて、忘れることができない。
さまざまな側面がある陣内のシーンを振り返る。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
ドーパーが、人質をとって商業施設に立てこもる事件が発生。そのころ、パチンコに興じていた陣内だったが、才木優人(髙橋海人)に連れられ、嫌々ながらも商業施設へとやって来た。
現場を確認したあと、早速ケリをつけようとするも、才木に「説得を試みるべきです」と止められてしまう。すると、「お好きにどうぞ。俺は邪魔されんのが嫌いなんだよ。仕事もパチンコもな」と陣内。対応を後輩に任せた。
このやりとりを見て反応したのが、綿貫光(新木優子)と柴原拓海(豊田裕大)。ふたりの「根に持ってる」、「しつこいな」、「上司にしたくないっすね」、「大丈夫。出世しないから」という会話に、陣内は「ひどいこと言ってきますー!」と口をとがらせた。
第2話では、初回よりもこうした陣内の言動に笑わせられるシーンが多かったように感じる。同僚とのやりとりや取り調べシーンに彼の人柄が垣間見えた。
冒頭に流れた回想シーンだってそうだ。せっせとベビーベッドを組み立てる陣内に「気が早すぎるんじゃない?」と声をかける妊娠中の妻・香織(入山法子)。彼女から「(お腹を触りつつ)今動いた」と聞けば、飛んできて「え!え!触っていい?」とキラキラした表情を見せる。“これが俗に言うメロいってやつか!”と感じるほど、他人には絶対に見せない顔をしていた。
ただ、現在の陣内はとにかく不気味だ。DOPE事件に関わっているジウ(井浦新)と接触して、毎回なにやらやりとりをしている。変装した彼から錠剤のようなものを受け取っていたが、ドーパーと戦う前にその錠剤(?)を飲んでいた。あれがDOPEだとすると、彼は先天的な異能力者じゃない?もしくは異能力を増強する錠剤なのか?
前回と変わらない部分としては、やはりドーパーに関しては冷徹だということ。今回も、躊躇なく拳銃を向けた。ただ、追い詰められたドーパーが「殺してくれ!」と懇願した際には「殺してほしいなら殺してやらねえ」と吐き捨てる。天の邪鬼なのか、彼なりの優しさなのか、自分ルールなのかは不明だが、抹殺することなく、その場をあとにした。
後半にはドーパーを恨む理由が明らかに。陣内は才木優人(髙橋海人)に「俺もお前と同じだ。人には言えない秘密がある。俺がドーパーを殺したい理由だ」と、妻が殺害された事件を明かす。
7年前の夜、自宅に帰ると、香織が何者かに刺されて殺されていた。泣きじゃくり、悲しみに暮れる彼の目にあるものが映った。それは血に染まったDOPEだった。犯人は捕まったものの、真犯人(ドーパー)がいることは分かっている。陣内は「俺に力を貸してくれないか?お前の未来予知、使えると思うんだ。俺は真犯人を捜し出す。そして必ず殺す」と述べた。このときの濁りのないむき出しの表情は、それまで見たことのないもので、彼の覚悟がうかがえる。
同僚といるときはけだるそうでユニークなことも言う、ジウと取引をしている裏の顔もある、ドーパーの前では感情なく拳銃を向ける、だが、妻といるときは優しい表情もする。そして才木に懇願したあの目……もちろん人間にはいろいろな側面があるのは分かっているが、陣内だけはどうしても掴めた実感が湧かない。掴んだと思ったらするりとすり抜けてしまう。何枚もの仮面をかぶっているように思えるのだ。
言わずもがな、こんなにも陣内にのめり込んでしまうのは、中村倫也の力が大きい。特に、妻が殺害されて奈落の底に落ちたシーンは、もう二度目は見たくないと思うほど、感情を持っていかれた。吐き出す言葉や涙の一粒に彼の「悲しみ」が成分として入っていて、見ているだけで辛かった。DOPEを見つけたときのあの表情が頭から離れない。
今後も、陣内鉄平の過去、現在、未来も感じてドラマを見続けたいと思う。一部を見てすべてを知った気でいたくはないが、陣内を知りたいとは思っている。だってあなたは魅力的だから。
第2話はこちらから
第3話予告編はこちらから
公式サイトはこちらから
髙橋海人、中村倫也主演、性格正反対のふたりによる刑事ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第1話をレビュー
真城からの気持ちが信じられずに疑心暗鬼になっていた奏だったが、話を重ねていくうちに、好かれている自信を少しずつだが持ち始める。両想いであることを知り、奏は抑えきれない喜びを感じていたが……。
本作の原作となる連載漫画「19番目のカルテ 徳重晃の問診」(ゼノンコミックス/コアミックス)を手掛ける富士屋カツヒト先生が撮影現場を訪問。その様子をレポートします!
髙橋海人、中村倫也主演、性格正反対のふたりによる刑事ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第1話をレビュー
、意を決して学生のときに好きだったと吐露した奏。絶対に引かれると恐れていた奏に対し、実は真城も奏が好きだったのだと告白を受ける。嬉しさと不安がないまぜになりつつ、奏は顔が緩むのがこらえきれずにいた。