中村倫也の表情に魅せられて…もう二度と見たくないほど“喪失感”を覚えた陣内の過去『DOPE』第2話
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中村倫也の表情に魅せられて…もう二度と見たくないほど“喪失感”を覚えた陣内の過去『DOPE』第2話

2025.07.12 16:00

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本当の陣内鉄平(中村倫也)はどこにいるのだろうか?金曜ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第2話の彼は、シーンによって違う表情をしており、ますます陣内のキャラクター像が掴めなくなってしまった。ただ、そのどれもが心に響いて、忘れることができない。

さまざまな側面がある陣内のシーンを振り返る。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

ドーパーが、人質をとって商業施設に立てこもる事件が発生。そのころ、パチンコに興じていた陣内だったが、才木優人(髙橋海人)に連れられ、嫌々ながらも商業施設へとやって来た。

現場を確認したあと、早速ケリをつけようとするも、才木に「説得を試みるべきです」と止められてしまう。すると、「お好きにどうぞ。俺は邪魔されんのが嫌いなんだよ。仕事もパチンコもな」と陣内。対応を後輩に任せた。

このやりとりを見て反応したのが、綿貫光(新木優子)と柴原拓海(豊田裕大)。ふたりの「根に持ってる」、「しつこいな」、「上司にしたくないっすね」、「大丈夫。出世しないから」という会話に、陣内は「ひどいこと言ってきますー!」と口をとがらせた。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

第2話では、初回よりもこうした陣内の言動に笑わせられるシーンが多かったように感じる。同僚とのやりとりや取り調べシーンに彼の人柄が垣間見えた。

冒頭に流れた回想シーンだってそうだ。せっせとベビーベッドを組み立てる陣内に「気が早すぎるんじゃない?」と声をかける妊娠中の妻・香織(入山法子)。彼女から「(お腹を触りつつ)今動いた」と聞けば、飛んできて「え!え!触っていい?」とキラキラした表情を見せる。“これが俗に言うメロいってやつか!”と感じるほど、他人には絶対に見せない顔をしていた。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

ただ、現在の陣内はとにかく不気味だ。DOPE事件に関わっているジウ(井浦新)と接触して、毎回なにやらやりとりをしている。変装した彼から錠剤のようなものを受け取っていたが、ドーパーと戦う前にその錠剤(?)を飲んでいた。あれがDOPEだとすると、彼は先天的な異能力者じゃない?もしくは異能力を増強する錠剤なのか?

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

前回と変わらない部分としては、やはりドーパーに関しては冷徹だということ。今回も、躊躇なく拳銃を向けた。ただ、追い詰められたドーパーが「殺してくれ!」と懇願した際には「殺してほしいなら殺してやらねえ」と吐き捨てる。天の邪鬼なのか、彼なりの優しさなのか、自分ルールなのかは不明だが、抹殺することなく、その場をあとにした。

後半にはドーパーを恨む理由が明らかに。陣内は才木優人(髙橋海人)に「俺もお前と同じだ。人には言えない秘密がある。俺がドーパーを殺したい理由だ」と、妻が殺害された事件を明かす。

7年前の夜、自宅に帰ると、香織が何者かに刺されて殺されていた。泣きじゃくり、悲しみに暮れる彼の目にあるものが映った。それは血に染まったDOPEだった。犯人は捕まったものの、真犯人(ドーパー)がいることは分かっている。陣内は「俺に力を貸してくれないか?お前の未来予知、使えると思うんだ。俺は真犯人を捜し出す。そして必ず殺す」と述べた。このときの濁りのないむき出しの表情は、それまで見たことのないもので、彼の覚悟がうかがえる。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

同僚といるときはけだるそうでユニークなことも言う、ジウと取引をしている裏の顔もある、ドーパーの前では感情なく拳銃を向ける、だが、妻といるときは優しい表情もする。そして才木に懇願したあの目……もちろん人間にはいろいろな側面があるのは分かっているが、陣内だけはどうしても掴めた実感が湧かない。掴んだと思ったらするりとすり抜けてしまう。何枚もの仮面をかぶっているように思えるのだ。

言わずもがな、こんなにも陣内にのめり込んでしまうのは、中村倫也の力が大きい。特に、妻が殺害されて奈落の底に落ちたシーンは、もう二度目は見たくないと思うほど、感情を持っていかれた。吐き出す言葉や涙の一粒に彼の「悲しみ」が成分として入っていて、見ているだけで辛かった。DOPEを見つけたときのあの表情が頭から離れない。

今後も、陣内鉄平の過去、現在、未来も感じてドラマを見続けたいと思う。一部を見てすべてを知った気でいたくはないが、陣内を知りたいとは思っている。だってあなたは魅力的だから。

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©TBSスパークル/TBS ©木崎ちあき/KADOKAWA

第2話はこちらから

第3話予告編はこちらから

公式サイトはこちらから

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