清原果耶が主演を務めるTBS系火曜ドラマ『初恋DOGs』が7月1日にスタートした。愛を信じないクールな弁護士・花村愛子（清原）と動物しか愛せない獣医の白崎快（成田凌）の愛犬同士が恋に落ちたことをきっかけに、こじらせた大人たちのラブストーリーが開幕した第1話。犬たちはもちろんのこと、キャスト陣の愛らしさが初回から視聴者の心を射止めた。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

週末まではまだ遠く、ついため息が出る火曜日の夜に最高の癒しドラマが始まった。45分の間に何回、「かわいい…」と呟いたか分からない。

主人公の愛子は離婚訴訟を専門に手がける弁護士。仕事を完璧にこなし、プライベートでは最近飼い始めた愛犬のサクラをこよなく愛している。「独身が犬を飼うと婚期が遠のく」と言われる世の中だが、本人はどこ吹く風でシングルライフを謳歌していた。

そんな彼女が愛犬を通じて出会ったのが、24時間診療の動物病院で若き院長を務める快だ。休日に散歩していたところ、サクラが快の愛犬・将軍と恋に落ちる。快は2匹を定期的に会わせてあげようとするが、「恋は錯覚」で人生に不要と考える愛子は全力で拒否するのだった。

恋愛に対して少々潔癖すぎるように見える愛子だが、気持ちは理解できないでもない。両親が不仲で、子供の頃から怒号が飛び交う家庭で育った愛子。なおかつ仕事で、配偶者の不倫で傷ついた依頼人を何人も見てきた彼女が愛を信じれなくなるのは、当然と言えば当然だ。裁判で勝訴し、依頼人に有利な形で離婚を成立させるたびに、自分を幸せにできるのは自分だけという思いを強めているのだろう。

一方で、快も「恋愛は本能」と考えてはいるものの、自身は全く恋愛をするつもりはない。柔らかい雰囲気で人当たりは良いが、愛子に対して「あなたには一ミリも興味がない」とはっきり告げる快。同僚たちからのプライベートの誘いもそれとなくかわし続けており、恋はおろか人付き合いも避けているようだ。学生時代の快を知っているドックカフェ店長・優香（深田恭子）も「学生時代は普通に青春してたんだけどね、今は何を考えてるかわからない」とこぼす。

ただ、動物だけには人一倍愛情を持って接している快の「人にとっての1日は犬にとっての3日。大事な時間はどんどん過ぎていく。だったら、その1日が少しでも輝くように会わせてあげたい」という言葉に心を動かされる愛子。

その矢先、サクラが誤飲で緊急手術を受けることに。快の動物病院に駆け込み、どうにか一命は取り留めた。しかし、完璧主義で、周りからも「あなたは強いから一人で大丈夫」と散々言われてきたであろう愛子はサクラさえ守れない自分の無力さを痛感する。

そんな愛子の手を取り、サクラの心臓にあてる快。愛子がそばについているからか、サクラの鼓動はだんだん落ち着いていき、快は「大丈夫、あなたの愛情はちゃんと伝わってますよ」と語りかける。愛犬を危険な目に遭わせてしまい、自分を責めてしまう時に、その言葉をかけられたらどれほど救われるだろう。思わず涙する愛子は強がっているだけで、きっと弱いところもある女性だ。それを包み込むのが、深く傷ついた経験がありそうな快の優しさなのかもしれない。

犬の一生の短さを実感し、たくさん思い出を作ってあげるためにサクラと将軍を会わせてあげることにした愛子。ピタリと寄り添い合う2匹の犬がかわいすぎる。

そこに現れるのが、韓国からやってきた謎の御曹司ウ・ソハ（ナ・イヌ）だ。韓国で連載中のウェブトゥーンを原作に、TBSドラマチームと韓国の制作会社STUDIO DRAGONが共同制作するこのドラマ。冒頭は韓国・ソウルからスタートし、ソハが危篤の祖母から犬探しを依頼される。その犬こそが快の飼っている将軍で、どうやら“とんでもない価値”がある犬のようだ。株主総会までに犬を回収するように言われているソハは「あなたの犬を奪いにきました」と告げる。

そんなソハは189cmの高身長に抜群のルックスの持ち主。一見、オーラがありすぎて近寄りがたいように思えるが、性格は犬のように人懐っこい。本作の完成披露試写会で共演者からも証言がいくつも上がっていたように、ナ・イヌ自身のチャーミングさが大いに生かされているキャラクターだ。“イヌ”という名前からしても、このドラマへの出演は宿命としか思えない。

イヌと犬の相性も抜群で、一緒に画面に映っていると愛らしさが倍増。視聴者からは犬はもちろん、キャスト陣に対しても「清原果耶ちゃん今回のビジュ良すぎて一生かわいい、かわいい言ってた」「ゆるふわな成田凌めっちゃかわいいな」「イヌくんかわいい！眩しい！」「深キョンが毎秒かわいい」「萩原利久さんもかわいいです 最高です」という声が上がっており、かわいいが大渋滞していた初回の放送。

終盤の「犬と違って人は嘘をつく。気を遣い、遠慮して。本当は孤独で。それを見せまいとして、また嘘をつく。でも、犬はいつも正直で、ただあなたのことが好き。こんな風に素直になれたらどんなに楽だろう」という愛子のモノローグも印象的だ。

本作の登場人物は誰もが孤独を抱えている。でも年齢を重ねれば重ねるほど、「寂しい」と口にするのは憚れるもの。このドラマはそんなこじらせた大人たちが犬たちを見習って寂しさを認め、素直に大好きな人の元へ駆けていけるようになるまでの物語なのかもしれない。

第1話の視聴はこちらから

初恋DOGs

第１話 こじらせ大人たちの国を越えた初恋物語

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