『25時、赤坂で Season2』最終話 この先を描くようなふたりの約束 「また一緒にお芝居がしたい」
大成功の初日を終え、俳優としての想いをぶつけ合う白崎と羽山。その後ふたりは、白崎の誕生日を祝うために羽山が予約していたホテルへと向かう。

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)第6話では、鮎美(夏帆)がミナト(青木柚)と別れ、一人暮らしを始める。勝男(竹内涼真)に鮎美と復縁するチャンス到来!?と思いきや、また新たな関係で出会い直した2人の心温まるやりとりが反響を呼んだ。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
実の兄に「悩んでいることを一人で抱え込まないでほしい」と涙ながらに訴える勝男の姿に心を動かされ、ミナトと正面から向き合った鮎美。ずっと抱えていた本音を打ち明けて、より絆が深まったと思った矢先、ミナトから突然「俺たちさ、別れよう」と告げられる。ミナトに別れを決意させたのは、鮎美の口から出た「結婚」のふた文字だった。
ミナトからマメな掃除や手作りご飯がプレッシャーになっていること、結婚願望がないことを打ち明けられた鮎美は荷物をまとめて家を出て、人知れず一人暮らしを始める。
その後、2人が別れたことを知った南川(杏花)に「本気じゃないなら別れて正解ですよ」と言われたミナトの暗い表情が印象的だった。適齢期になったら、特別な理由がない限りは結婚するのが当たり前という空気があった皆婚社会は終わり、結婚をしない選択も社会的に少しずつ認められるようになってきた……はず。
しかし、勝男が同僚たちにプロポーズを決意した理由について「責任取らなきゃ」と語っていたように、恋人がいる男性に関しては、未だに相手と結婚することが義務であり、最大級の愛情と思っている人も多い。逆にずっと独身を貫いている男性は責任感がないとみなされ、出世に響くケースも存在するようだ。
だけど、ミナトは鮎美に対して愛情がないわけではなかった。ただ愛情表現の仕方が鮎美とはまるで違っただけ。鮎美は相手に合わせて尽くすことが愛情と思っていたが、自分が我慢するのも相手に我慢させるのも苦しいミナトにとっては相手の意思を尊重することが愛情だったのだ。
2人は結婚を前提に付き合いましょうと約束したわけではないのだから、ミナトが鮎美の結婚願望を知りながら、付き合い続けたとしても無責任とまで言えない。でも、鮎美の時間を無駄にしないように自分の気持ちは抜きにしてきっぱりと別れを告げたのは誠実だし、むしろミナトにとって最大級の愛情と言えるのではないだろうか。
一方で、鮎美も「この人じゃなきゃ絶対にダメ!」と言えるほど、ミナトと結婚したかったわけではないはずだ。「一体化するって、もう一人で頑張らなくてもいいってことかもしれないですよ」という南川の台詞が物語るように、鮎美はただ一人になるのが怖かったのだろう。
ハイスペックな男性と結婚し、安定した生活を手に入れるためだけに生きてきた鮎美。それだけに勝男と勢いで別れたはいいものの、これといってやりたいことは見つからず、渚(サーヤ)以外に頼れる友人もいなくて、途端に将来が不安になったのではないだろうか。
逃げるようにミナトの元を去ったのは、自分らしさを取り戻すために勝男と別れるという一大決心をしたはずが、また誰かにすがろうとしていたことに気づかされ、恥ずかしかったからかもしれない。
半ば自暴自棄で参加した婚活パーティーでも、結婚後のビジョンを何も持たない鮎美は男性たちからの質問に何も答えられず、打ちのめされる。そんな鮎美の心を救ったのは、勝男だった。
帰りに図書館に寄った鮎美は、初めて出会った時と同じようなシチュエーションで勝男と再会を果たす。その日、椿(中条あやみ)からホームパーティーに誘われ、張り切って出汁から手作りした小籠包を差し入れした勝男。だが、細かい食べ方の説明に参加者たちはドン引きし、ほとんど残ってしまった。
そんな小籠包を鮎美に食べてもらえることになり、勝男はテンションが上がってまた食べ方を説明しかけるが、「うるさいか、ごめん」と訂正。そこで鮎美はすかさず「教えて?」と耳を傾け、勝男に教えられた通りの食べ方で、いくつも小籠包を味わう。
自分の価値観を相手に押し付けがちな勝男と、自分の気持ちは二の次で相手に合わせすぎてしまう鮎美。その図式自体は何も変わっていないはずなのに、以前とはまるで違う。少なくとも、勝男は自分の言動を冷静に省みることができるようになったし、鮎美は勝男の前で少食を装うのをやめた。
2人は自分の間違いに気づき、変わろうとしている真っ只中だ。そういう時は過去の自分を思い出して恥ずかしくなったり、無意識のうちに同じ失敗を重ねてしまったりする。
でも、それは“成長痛”のようなもので、大きな成長の兆し。2人は相手が自分のように見え、励ましたくなったのではないだろうか。鮎美は勝男が一生懸命作った小籠包を食べ、勝男は自分を卑下する鮎美に「鮎美はバカでもみじめでもない。俺と一緒にいるときからずっと」と力強く伝える。
元カレと元カノ、男と女という関係性を全て取っ払い、互いの成長を後押しする2人の関係に「押し付けではなく、自分の考えを言い合う。そんな2人になりつつある空気にほっこり」「美味しいねって言いながら食べる2人が素敵すぎて見てると幸せな気持ちになれた」「きっとこれからもっと良い関係になれる!!」という声が上がった。
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第7話の予告編はこちら
大成功の初日を終え、俳優としての想いをぶつけ合う白崎と羽山。その後ふたりは、白崎の誕生日を祝うために羽山が予約していたホテルへと向かう。
第9話では、勝男と鮎美に最大の試練が訪れ、互いの存在に救われる。恋人同士だった頃よりも遥かに自然体で、楽しそうな2人の雰囲気に視聴者から感動の声が上がった。
勝男の母・陽子が大分から来襲。自分の世話を焼く陽子に、勝男がある思いを伝える。「男は外で稼ぎ、女は家庭を守る」という価値観の下で生きてきた親世代を否定せず、そのアップデートを描いたエピソードが視聴者から大きな反響を呼んだ。
物語も終盤に差しかかり、勝男と鮎美の復縁に関しては視聴者からもさまざまな意見が上がっている。
勝男のもとに兄・鷹広(塚本高史)が訪ねてくる。鷹広はかつての勝男とそっくりな“昭和脳”男だった。そんな鷹広の「とり天が食べたい」という言葉をきっかけに、勝男と鮎美が同じ台所に立つことに。
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