韓国の御曹司ウ・ソハ(ナ・イヌ)が主役の回と言っても過言ではないだろう。『初恋DOGs』(TBS系)第4話では、快(成田凌)の家にソハが押しかける形で同居生活がスタートする。その中でソハの抱える孤独が明らかに。ナ・イヌが表現するソハの愛らしさと切なさに多くの視聴者が胸を掴まれた。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
突如、「将軍を守るために一緒に暮らそう」と快の家に押しかけてきたソハ。断固拒否する快だったが、ソハが将軍を韓国に連れ戻せなかったことでウロアグループから縁を切られたことに責任を感じ、しぶしぶ同居を受け入れる。
しかし、ソハは生粋のおぼっちゃま故に生活力が皆無だった。お風呂掃除をするもシャワーの水を止め忘れたり、乾燥わかめを適量が分からず増やしすぎたり、ポンコツっぷりを発揮する。また快に洗濯や朝食作りをおねだりしたり、いつの間にか同じベッドで寝ていたりと、どこまでもマイペース。
でも、そこが母性本能をくすぐる。快はソハとの同居生活でストレスを溜めていくが、視聴者からは「ソハさんが可愛いすぎるのですがっ!」「おばさんが代わりに洗濯やってあげるよ」「反省顔になるソハさんあざといw」と好評だった。
ソハは、ナ・イヌの魅力が最大限活かされたキャラクターだ。貴公子のような爽やかで上品なビジュアルとお茶目で人懐っこい性格から、どこに行ってもモテモテ。快が「生まれながらの勝ち組」と思うのも無理はない。
しかし以前から、笑顔の中にほんのりと孤独が垣間見えていた。その理由が、秘書ヨンス(ジン・デヨン)から愛子(清原果耶)に告げられる。
ウロアグループの御曹司で、次期会長候補である三兄弟の中で最も優秀だったソハ。だが、高校の特別クラスに実力で入っても家の力だと妬まれ、かと思えば、コネを期待して近づいてくる人もいたりと嫌な思いをしてきたそうだ。
そうした打算的な人間関係に疲れてしまったのか。出世争いから距離を置いたソハに家族は用済みと言わんばかりに背を向ける。血統を自慢しておきながら、病院に預けたまま迎えに来ない飼い主を待つ犬にソハがずっと寄り添っていたのは、自分が置かれた状況と重なったからではないだろうか。
みんなが見ているのはウロアグループのウ・ソハであって本当の自分じゃない。その孤独を隠すために、ソハは必要以上に明るく振舞ってきたのだろう。お祭りの夜、家族や恋人と楽しげに過ごす人々の姿を見つめる表情がソハの深い哀しみを物語る。
ナ・イヌの繊細な演技も相まって、視聴者は「ずっと明るかったソハさんの切ない表情に胸がぎゅっとなる………」「幸せになって欲しいなぁ」「すっかりソハ推しになっちゃった」と完全に胸を掴まれたようだ。
そんなソハの心を救ったのは愛子だった。日本に来ても周りに気を使ってばかりのソハに「ここではソハさんです。お金も家もない、ただのソハさんです。つまり自由です」と語りかける愛子。
それはソハの姉が言う、無価値であることを意味する「ただのウ・ソハ」とは全く違う。ありのままのソハを受け止める言葉だ。愛子と横浜デートをした時、ソハは誰も自分を知らない街で伸び伸びと楽しんでいた。本当のソハは決して完全無欠ではない。けれど、少年のように笑う無邪気で可愛らしい人。それを愛子は知っている。
この一件で、ソハから愛子への恋の矢印がついに浮かび上がった。しかし、愛子の心はすでに快に向いているように見える。ソハもそれに気づいて2人の仲を取り持とうとするが、「ただの犬の保護者同士」「今後も何もない」とつれない態度。ただ、それは愛子に対してだけではない。どこか人との付き合いそのものを避けているような雰囲気がある。
その原因はおそらく、愛子が快の家で見た写真に隠されているのだろう。大学時代の快と腕を組んでいるのはドッグカフェの店長・優香(深田恭子)。そしてもう一人、快の隣に写るのはラストで登場した相良(森崎ウィン)だ。
「本当に好きな人を選べなかった」という優香の台詞も気になるところ。もしかしたら、快と相良は優香をめぐるライバル関係にあったのかもしれない。いずれにせよ、快が過去を払拭することが愛子との恋を進展させる一歩に繋がるのは間違いないだろう。
第4話の視聴はこちらから
第5話の予告編はこちら
『初恋アンダーDOGs~負け犬と初恋~』の視聴はこちらから
第9話では、愛子が快を守ろうと孤軍奮闘する。そんな愛子に手を差し伸べたソハに、視聴者から「王子様すぎる」という声が相次いだ。
愛子や快を守るため、辛い決断を下したソハにSNSでは「幸せになって」の大合唱が巻き起こっている。
第7話では、愛子と快の距離が急接近。ラストで愛子が見せた大胆すぎる行動に、視聴者は衝撃を受けつつも新鮮味を感じたようだ。
第6話では、ソハの姉ソヨンが来日。愛子×快×ソハの三角関係に波風を立てた。 そんな中、思い切った行動に出たソハへの視聴者の好感度が急上昇している。
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