『雨上がりの僕らについて』最終回 「今の積み重ねの先に未来がある」ふたりで作っていくこれから
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『雨上がりの僕らについて』最終回 「今の積み重ねの先に未来がある」ふたりで作っていくこれから

2025.09.11 13:45

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池田匡志&堀夏喜がW主演を務めるドラマNEXT『雨上がりの僕らについて』の最終話が、9月10日にU-NEXTにて独占先行配信された。

真城(堀夏喜)と地元に帰省したのをきっかけに家族に男性が好きなのだと打ち明けた奏(池田匡志)。家族に拒否されるのではないかと恐れていたが受け入れられ、長年、わだかまりがあった父親との関係も一歩前進した。

いくつかの山を乗り越えて、自分たちの家に帰った奏と真城。これからは幸せな日々が続くのだと思われたが……。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

幸せそうな朝のシーンからスタートした最終話。眠る真城に寄り添う奏。奏より先に起き出して朝ごはんのおにぎりを作る真城(量がすごい)。自分のほうが早く起きたからとナチュラルに朝ごはん当番を代わってあげる真城の優しさが表現される。

しかし、お弁当用のごはんまで使い切ってしまう。ここで奏が怒るかと思いきや、朝ごはんの当番を代わってもらったし、と笑顔を見せる。同棲し始めたばかりのころだったら「お弁当のごはんは朝炊いたものを詰めるって言っていただろ!」と少しは怒っていたかもしれない。一緒に暮らすうちに、少しずつ譲り合って、自分たちで過ごしやすい生活スタイルをふたりで作っているんだな、ということがわかる。

どう見ても幸せいっぱいなのに、奏は不安になる。こんな幸せがずっと続くのだろうか、と。何もそんな心配をしなくても! とも思う一方で、幸せだから不安になる、という感情については理解できる人が多いのではないだろうか。ちょっとネガティブで、慎重な奏のことを考えると当然の悩みかもしれない。

そんな奏の悩みを受け止めた真城は、行きつけの喫茶店「一歩珈琲」で結婚式をやることに。マスター(高杉亘)にも協力してもらい、もちろんサプライズで行う。

不安がっていた奏に「何があるか分からないから、いいほうの未来を予想したほうがお得だろ」と明るく言う真城。どちらかというとポジティブな真城らしい意見だ。

そして、「今の積み重ねの先に未来がある」とも。互いにとってのベストを少しずつ積み上げていく。その中で、きっと未来もベストなものになるはず。そんな真城が発する言葉たちに、奏の表情も次第に柔らかなものになっていく。

指輪交換の代わりに、真城は腕時計を贈る。この腕時計は、真城がずっと母親に仕送りとして送っていたお金で買ったもの。母親が自立を志し、その結果として真城の手元に戻ってきたお金で買う、というのも、ふたりの関係性の積み重ねが生み出したものと言ってもいいかもしれない。真城が母親と和解できたのは奏のおかげでもあるのだから。

幸せに包まれたふたりは、信頼できる人たちを呼びささやかなパーティーを「一歩珈琲」で開く。料理はふたりが好きなプリンケーキとサバサンド。マスターからの愛あるメニューだ。

最終話では、奏と真城、それぞれが家族と仲良く言葉を交わすシーンも。「今の積み重ねの先に未来がある」という言葉のように、ふたりの歩んできた先に今がある。ひとりだと解決できなかった問題も、ふたり一緒なら解決できる、という証明にもなるかもしれない。

主題となったのは2人の恋模様だったが、描かれたのはふたりそれぞれの人生だった。ふたりの人生が交わるまでの壁をふたりで壊し、ふたりの道を築いた。これから、何があっても、ふたり一緒なら大丈夫。自分たちの道は自分たちで切り拓いていける。そんな未来を感じさせてくれた物語だったのではないだろうか。


最終回の視聴はこちらから

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