間宮祥太朗が体現する“宇崎”の本気が刺さった…父への想いを語った証言台の涙『イグナイト』最終話
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金曜ドラマ『イグナイト –法の無法者–』第7話は、伊野尾麻里(上白石萌歌)の過去が明らかとなった回だった。
宇崎凌(間宮祥太朗)、高井戸斗真(三山凌輝)らに力を借りながら、10年前のトラウマと向き合っていく伊野尾。いまを生きる彼女の言葉に、想いに、行動に、胸打たれる──。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
高校の陸上選手・三浦彩音(伊礼姫奈)の盗撮画像がSNSで拡散されていた。それを知った宇崎は高校に直接連絡をするが、本人から警察沙汰にしたくない、との要望があった。
ここで動いたのが伊野尾だった。じつは、伊野尾も17歳のときに盗撮被害に遭っていた。撮影者にターゲットにされ、声をかけられるだけでなく、盗撮した写真がアダルトサイトに掲載されていたのだ。のちに、男は逮捕されたものの、自分が知る以上の盗撮写真が出てきた。
彩音と直接会って対話した伊野尾は「決してトラウマを植えつけたくて言うわけじゃないけど」と前置きしたうえで、心の傷を負ったエピソードや、いまだに抱えるトラウマを明かした。同席した宇崎が「無理に話さなくても」とは言うが、「話させて。私みたいな人を増やしたくないから」と伊野尾。「引きずっているんだよね。ちゃんと拒絶できなかったことを。彩音さんにはこんなふうになってほしくない。だから戦うのを諦めてほしくないんだ」と伝えた。結果的に、伊野尾の想いが彼女に届き、彩音を動かすことになる。
作中では、なぜ伊野尾が弁護士になったのか、宇崎の前で明かす一幕があった。盗撮のこともあって、部活をやめたころ、弁護士になったOGの話を聞いたことがあった。そこでこんなことを言っていた。
「法律を知れば声を出せるんです。泣き寝入りするしかない相手にも、怖くて黙るしかない相手にも、法律の知識さえあれば、立ち向かうことができるはずです」
この言葉に力をもらった伊野尾は、弁護士になる決意を固めたのだという。今回、彩音のために戦うことで、当時被害に遭った“17歳の自分”も救うことができる気がするのだと伊野尾は語る。そんな彼女の想いに賛同した宇崎は、サポートすることを約束した。
その後、彩音の盗撮写真を販売している闇サイトでオフ会が開かれることが判明。この集団には、伊野尾を傷つけた盗撮犯も加わっていることが分かった。伊野尾に緊張が走る。
宇崎と桐石拓磨(及川光博)はオフ会に潜入。首謀者と連絡先を交換したことで、彩音を狙った痴漢動画を撮る日が判明した。この一件は彩音にも伝えたが、彼女は戦うことを決意。迷いはなかった。
決行日、痴漢集団が待ちかまえる電車に乗った。まさに被害に遭う瞬間、伊野尾が過去にトラウマを植えつけられた盗撮犯と対峙。「その子から離れて!」と声を上げた。彼女の勇気のおかげで、盗撮を未遂に防いだだけでなく、無事にメンバーを逮捕することができた。
後日、伊野尾、彩音、そして長年、傷ついた伊野尾の“心”を支えてきた刑事・浅見涼子(りょう)の3人で話す機会があった。伊野尾や宇崎たちのおかげで怖くなかったと語る彩音に「麻里ちゃんが強くなったことが大きいんだよ。あなたの勇気が彩音さんを救ったんだから」と浅見。彩音が「間違いないです」と同調すると、伊野尾は「泣いちゃうからやめて」と目に涙をためた。
盗撮犯に怖がらず、立ち向かえたことに安堵の表情を見せた伊野尾は、彩音に「私たちは一生分の傷をつけられた存在なんかじゃない。こんなものを引きずり続けなくていいの。一緒に頑張っていこうね」と声をかけた。彼女の言葉が響いたのか、彩音は裁判の証言台で「時間はかかるかもしれませんが、私たちは過去にとらわれず生きていける」と力強く述べた。
言葉というのは目には見えない。だが、人を傷つけることもできるし、救うこともできる。伊野尾はこれまで、浅見に助けてもらいながらも、ひとりで闇を抱えてきた。そんな伊野尾が伝えた愛ある言葉の数々に、彩音がどれだけ救われたことか。そして、その言葉は、想いは、行動は、伊野尾自身も救うことになった。あのころ、OGの言葉に背中を押されたように、きっと彩音も、伊野尾の言葉を“大事なお守り”として持ち続けていくことだろう。
今回の事件を終え、伊野尾が「乗り越えて前に進んだ」と表現する場面があった。ひとつ前進した彼女は間違いなく強い──。
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