間宮祥太朗“宇崎”と上白石萌歌“伊野尾”の推せるコンビに魅了された『イグナイト –法の無法者–』第3話
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金曜ドラマ『イグナイト –法の無法者–』第4話。今回は、牧田材木店の社運をかけての一手を奪った大手ハウスメーカー・ミートハウジングが相手に。この戦いのカギを握るのは、蒸発した前社長だった……。
今回は物語はもちろん、牧田材木店の社長・牧田一也を演じた原嘉孝(timelesz)についても触れたい。彼の感情がこもった演技は人を熱くする──。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
異常なスピードで急成長しているミートハウジングがテレビで特集されていた。断熱パネルを開発したというが、同社は開発権利関係で何度も揉めており、非常にきな臭い。宇崎凌(間宮祥太朗)たちは、断熱パネルの件でアイデアを盗用されたという牧田材木店へと向かうが、一也から「裁判を起こす気はない」と断られてしまう。
もちろん、ミートハウジングへクレームを言いに行った一也。だが、相手からはとぼけられただけでなく、大口の仕事を切ることを示唆された。一也は、従業員の生活を守るために、戦うことを諦めたのだ。
宇崎たちは材木店で働く職人に接触。彼らから一也と先代の社長=一也の父親・和彦(大石継太)とのエピソードを聞いた。幼いころから工場に遊びに来ていた一也は、別の素材系メーカーに就職したあとも顔を出し、親子で断熱材の研究を進めていた。そんなとき、和彦が女性と共に蒸発したという。一也は働いていた会社を辞めて、牧田材木店へ。会社を守ってくれたらしい。
宇崎は、和彦が持っている研究日記さえあれば、ミートハウジングよりも先に断熱パネルを開発した証拠になることを思いつく。「オヤジは関係ない」という一也には黙って和彦に接触し、説得を試みた。和彦はヤミ金業者に借金をしていると言うが……。
その後、宇崎の熱い説得もあって、裁判を起こすことになった。和彦さえ証人として来てくれれば、勝ちは見えてくるが、当日まで出廷してくれるかは分からなかった。裁判当日。和彦が来てくれた。ヤミ金については、宇崎がカタをつけたのだ。彼のおかげで、裁判を優位に進めることができた。
今回、視聴者を釘付けにしたのは原の演技だろう。ミートハウジングへ怒りをぶつけるシーン、父親と研究に没頭し、喜びを分かち合うシーン、父親が蒸発して悲しみに暮れるシーン、証言台に立つ父親が開発の苦労を語るのを見て涙するシーン……「1話のなかで、一也の喜怒哀楽すべてを表現した」と言っても過言ではないほど、彼の熱さや人間力を垣間見ることができた。
特に裁判後の控室でのシーンは多くの人の胸を打った。じつは、和彦が蒸発したのは、従業員の父親の借金の連帯保証人になっていたから。ヤミ金の連中が会社に来ないよう自ら姿を消したのだ。その事実が明らかになったあとでも「お前(一也)に迷惑をかけた。その事実は変わらない」とその場を後にしようとする和彦。すると、宇崎が「一緒にやらないんですか?また一緒にやったらいいじゃないですか」と引き止めた。
「今ちょうどよ、断熱に詳しい職人がほしいんだよね。探すのも面倒だから、一緒にやるか?」と涙を流しながら問いかける一也。和彦は「よろしくお願いします。社長」と返し、熱い抱擁をかわした。このシーンについて、SNSでは「もらい泣き」「演技良すぎる」「号泣した」といったコメントが多くあった。
原の涙には嘘がない。一也という人間を一部しか見ていないが、「彼ならあんなふうに泣くだろう」「あんなふうに和彦に声をかけるだろう」と思える。原が表現した一也に“演技”ではなく“リアル”を感じたのだ。
原はこれまで多くの舞台を経験。さらに、ドラマから映画化もされた『トリリオンゲーム』、映画『#真相をお話しします』などに出演し、そのたびに演技力の高さを称賛されている。現在、timeleszの新メンバーとしてはもちろん、ユニークなキャラクターでも注目を集めているが、今後は俳優としても躍進するに違いない。だって今回も多くの人に見つかったのだから。
次回の『イグナイト』は、轟謙二郎(仲村トオル)が、5年前のバス事故の隠蔽に関与した湊市市長・音部卓郎(髙嶋政伸)を追い詰めるべく、動き出す。
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